Genesis2.0Plus遺伝子検査項目 - 疾患_神経系

Gene Items - disease / nervous

 

GeneLife Genesis2.0 / 神経系

神経膠腫

項目概要

神経膠腫(しんけいこうしゅ)は脳に発生する悪性腫瘍です。脳腫瘍のおおよそ30%を占め、脳腫瘍の中でも最も多いタイプのがんになっています。
神経膠腫によって脳圧が上がることで、頭痛・吐き気・嘔吐などの症状が見られることがあります。また、がんが発生した部位に応じて、失語や半盲、記憶力の低下などの症状が現れることもあります。

発症年齢・発症率について

脳腫瘍の罹患率は人口10万人に対し12人程度となっています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
TERTTERT遺伝子は染色体末端(テロメア)の反復配列を伸長するテロメラーゼの構成要素となるタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、神経膠腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CCDC26CCDC26遺伝子はタンパク質を産生しないRNA遺伝子であると考えられています。この遺伝子がAG型GG型の場合、神経膠腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CDKN2B-AS1CDKN2B-AS1遺伝子はタンパク質を産生しないRNA遺伝子であると考えられています。この遺伝子がAG型GG型の場合、神経膠腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
PHLDB1PHLDB1遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、神経膠腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
TP53TP53遺伝子は細胞周期、アポトーシス(細胞自身によって計画された細胞死)、老化やDNA修復などに関与する遺伝子を制御するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、神経膠腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
RTEL1RTEL1遺伝子は染色体の末端にあるテロメアの安定化や保護、伸長に関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、神経膠腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 神経系

脳卒中

項目概要

脳卒中は、日本人の死亡原因の第三位に位置する疾患であり、がん、心臓病と共に三大疾病の1つとして数えられています。ただ、一口に脳卒中とは言っても、大きく分けると、脳血管が詰まる脳梗塞が原因のものや脳出血・くも膜下出血などの脳出血が原因のものがあります。
どちらが原因の場合でも、脳の障害がどこに起きたかによって症状が異なります。大脳に障害が起きた場合は運動麻痺や感覚障害、言語障害が起き、小脳や脳幹に障害が起きるとふらつきや複視、意識障害が起きます。

発症年齢・発症率について

脳卒中による死亡者数は年間11万人にも上ります。年代別で見ると、50歳代から増加し始め、高齢になるほど発症リスクが増大します。男女比は脳卒中全体ではあまり差はありませんが、脳出血は男性にやや多く、くも膜下出血は高齢の女性にやや多いようです。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
PITX2PITX2遺伝子はホメオボックスに属する転写因子を産生する遺伝子であり、成長ホルモン産生細胞の最終分化に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
HDAC9HDAC9遺伝子はヒストン脱アセチル化酵素の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
NINJ2NINJ2遺伝子は細胞表面の接着因子の一種を産生する遺伝子であり、傷ついた神経の周囲の神経突起の成長を促す働きがあると考えられています。この遺伝子がAA型AG型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ALDH2ALDH2遺伝子はアルコール代謝の中間産物であるアセトアルデヒドを分解し、無毒化するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ZFHX3ZFHX3遺伝子は筋肉や神経への分化を調節する転写因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
LLGL2LLGL2遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTC型CC型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
CELSR1CELSR1遺伝子は細胞間接着に重要なカドヘリンの一部であるフラミンゴ・ファミリーのひとつを産生する遺伝子で、神経組織の形成時の細胞間シグナル伝達に重要な役割を担うと考えられています。この遺伝子がTC型CC型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 神経系

片頭痛

項目概要

片頭痛は慢性頭痛の一種で、頭の片側に脈打つような痛みが生じるのが特徴です。その痛みは4~72時間ほど続き、中程度から日常生活に支障が出るほど激しいものまであるようです。吐き気を催したり、光や音に過敏になる症状を伴います。

発症年齢・発症率について

国内の片頭痛の有病率は8.4%と言われています。特に20~40歳代の女性の有病率が高いようです。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
PRDM16PRDM16遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、他のタンパクと複合体を形成することで、褐色脂肪細胞の産生に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、片頭痛の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
TSPAN2TSPAN2遺伝子は細胞接着、分化、増殖などの制御に関与する膜貫通タンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AC型の場合、片頭痛の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
MEF2DMEF2D遺伝子は筋細胞特異的エンハンサーに属する転写因子を産生する遺伝子であり、筋形成に関与することが知られています。この遺伝子がAC型CC型の場合、片頭痛の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
TRPM8TRPM8遺伝子は温度感受性イオンチャネルの一種を産生する遺伝子であり、25℃以下の冷刺激あるいはメントール(ミントの成分)によって活性化されます。この遺伝子がAA型AG型の場合、片頭痛の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
PHACTR1PHACTR1遺伝子はアクチンに結合してその再構成を制御するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、片頭痛の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
FHL5FHL5遺伝子はLIMドメインを持つ転写因子の一種を産生する遺伝子であり、cAMP応答配列調節因子と共に転写を活性化することが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、片頭痛の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
SUGCT/c7orf10SUGCT遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、片頭痛の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ASTN2ASTN2遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAG型GG型の場合、片頭痛の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
LRP1LRP1遺伝子は悪玉コレステロール受容体(LDLR)ファミリーに属する受容体の一種を産生する遺伝子であり、エンドサイトーシス(細胞内への取り込み現象)に関与することが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、片頭痛の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 神経系

前兆のない片頭痛

項目概要

片頭痛は慢性頭痛の一種で、頭の片側に脈打つような痛みが生じるのが特徴です。その痛みは4~72時間ほど続き、中程度から日常生活に支障が出るほど激しいものまであるようです。吐き気を催したり、光や音に過敏になる症状を伴います。
片頭痛は大きく分けて前兆のある片頭痛と前兆のない片頭痛の2つに分類されます。

発症年齢・発症率について

前兆のない片頭痛の有病率は5.8%と言われています。特に20~40歳代の女性の有病率が高いようです。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
TRPM8TRPM8遺伝子は温度感受性イオンチャネルの一種を産生する遺伝子であり、25℃以下の冷刺激あるいはメントール(ミントの成分)によって活性化されます。この遺伝子がAA型AG型の場合、前兆のない片頭痛の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
PHACTR1PHACTR1遺伝子はアクチンに結合してその再構成を制御するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、前兆のない片頭痛の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
FHL5FHL5遺伝子はLIMドメインを持つ転写因子の一種を産生する遺伝子であり、cAMP応答配列調節因子と共に転写を活性化することが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、前兆のない片頭痛の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
MMP16MMP16遺伝子は細胞外マトリックス分解酵素の一種を産生する遺伝子であり、MMP2タンパク質を活性化することが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、前兆のない片頭痛の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
LRP1LRP1遺伝子は悪玉コレステロール受容体(LDLR)ファミリーに属する受容体の一種を産生する遺伝子であり、エンドサイトーシス(細胞内への取り込み現象)に関与することが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、前兆のない片頭痛の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 神経系

下肢静止不能症候群(むずむず脚症候群)

項目概要

下肢静止不能症候群(むずむず脚症候群)は、下肢を中心に「足がかゆい」「むずむずする」といった不快感を感じる運動・感覚神経の疾患です。足を動かすことで感覚異常が和らぐことから、休みなく足を動かし続ける様子から、足を静止できない疾患という意味の名前がついています。

発症年齢・発症率について

男女比では女性の方がやや多い傾向があります。鉄分不足によって引き起こされることがあるため、大量の鉄分を必要とする妊婦に発症しやすいことが知られています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
MEIS1MEIS1遺伝子はホメオボックスに属する転写因子であり、発生時の形態形成に関与することが知られています。この遺伝子がTG型GG型の場合、下肢静止不能症候群(むずむず脚症候群)の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
BTBD9BTBD9遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、下肢静止不能症候群(むずむず脚症候群)の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
PTPRDPTPRD遺伝子はチロシンホスファターゼ(PTP)ファミリーの1つを産生する遺伝子であり、細胞分裂、増殖、分化、腫瘍形成、免疫応答などのさまざまな細胞内プロセスに関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、下肢静止不能症候群(むずむず脚症候群)の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
MAP2K5, SKOR1MAP2K5遺伝子はMAPKKファミリーに属するリン酸化酵素であり、細胞増殖や筋分化に関わるシグナルを伝達する機能があると考えられています。この遺伝子がAG型GG型の場合、下肢静止不能症候群(むずむず脚症候群)の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
TOX3, BC034767遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはTOX3やBC034767などの遺伝子があります。この部位がTG型GG型の場合、下肢静止不能症候群(むずむず脚症候群)の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 神経系

帯状疱疹

項目概要

帯状疱疹は、水ぼうそうを起こす水痘・帯状疱疹ウイルスによって起きる疾患です。子供の頃に感染したウイルスは、水ぼうそうが治った後も神経細胞中に潜んでおり、免疫力が低下した際に再び暴れ出し、神経細胞に沿って皮膚の表面にまで出てきて、皮膚の表面に帯状の紅斑と水疱を引き起こします。帯状疱疹はピリピリとした痛みを伴うことが多いですが、その痛みの強弱には個人差があります。
なお、治癒までの時間が長引くと、治癒後にも痛みが残ることがあります(帯状疱疹後神経痛と言います)ので、早めに治療をするようにしましょう。

発症年齢・発症率について

帯状疱疹は高齢者に発症しやすい傾向がありますが、疲労やストレスなどの影響で体力が低下すると若い世代でも発症することがあります。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
HCP5HCP5遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTC型CC型の場合、帯状疱疹の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 神経系

髄膜炎

項目概要

髄膜とは脳や脊髄を覆っている膜のことです。細菌感染などを原因として、この髄膜で起きる炎症のことを髄膜炎と言います。髄膜炎の初期症状は風邪と似ており、発熱と頭痛などがありますが、その後急に悪化して皮下出血や発疹が現れたり、息苦しくなったり、光を眩しく感じるようになるなどの風邪とは違う症状が現れます。このまま放置すると意識を失い、生命の危機に陥るため早急な対応が必要です。
なお、髄膜炎には、小児に起きやすいヒブ(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型)や肺炎球菌などの感染によるものと、10代で起きやすい髄膜炎菌の感染によるもの、さらには無菌性の髄膜炎があります。

発症年齢・発症率について

髄膜炎菌による髄膜炎は乳幼児と10代後半に見られます。大人での発症例も報告されています。ヒブや肺炎球菌による髄膜炎は小児において発症しやすい傾向があります。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
CFHCFH遺伝子は血液中の補体の活性化を制御するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、髄膜炎の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
CFHR3CFHR3遺伝子は補体の調節に関わるH因子の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、髄膜炎の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 神経系

本態性振戦

項目概要

本態性振戦とは、他に特に症状は見られないにも関わらず、原因不明のふるえが起きる疾患です。ふるえは主に手に現れますが、頭や声などにも及ぶこともあるようです。加齢や緊張状態に置かれるなどのストレスによって悪化することがあるようです。

発症年齢・発症率について

本態性振戦は高齢者に多くみられ,40歳以上では4%、65歳以上では5~14%以上と報告されています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
LRRK2LRRK2遺伝子はさまざまな機能性ドメインを持つタンパク質を産生する遺伝子であると考えられていますが、その詳細な機能は不明です。この遺伝子がGC型CC型の場合、本態性振戦の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 神経系

職業性ジストニア

項目概要

職業性ジストニアは、音楽家が突如として楽器を演奏できなくなったり、作家が作品を書けなくなったりする疾患のことです。典型的な症状は本人が意図しない身体の動きが起きるというもので、これらの症状はプロの音楽家・作家のキャリア(経歴)に深刻な影響を及ぼします。

発症年齢・発症率について

音楽家の職業性ジストニアは、プロの音楽家の1~2%に発症するとの報告があります。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
ARSGARSG遺伝子はホルモンの生合成や細胞シグナルの調整などに関与しているタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、職業性ジストニアの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。