Genesis2.0Plus遺伝子検査項目 - 疾患_性別

Gene Items - disease / gender

 

GeneLife Genesis2.0 / 性別

乳がん

項目概要

乳房にできるがんのことを乳がんと言います。
乳がんは女性がかかるがんの第一位であり、女性のがん罹患者全体の約20%を占めます(2012年の全国推計値)。近年、患者数が増加し続けており、女性にとって特に注意が必要な疾患と言えます。
主な症状は、乳房にしこりができる、乳房の一部がくぼむなどがあります。
※この項目は遺伝性乳がん・卵巣がん症候群のBRCA遺伝子変異検査とは異なります。

発症年齢・発症率について

女性の11人に1人の割合で乳がんを発症すると言われています。年齢別で見ると、30代後半から急激に発症者が増える傾向があります。乳がんの発生には女性ホルモンのエストロゲンが深く関わっていると考えられています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
ZC3H11AZC3H11A遺伝子は遺伝子発現や成熟した転写産物の細胞質への輸送に関連するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、乳がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
intergenic遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がAA型AG型の場合、乳がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
SIAH2SIAH2遺伝子はE3ユビキチンリガーゼというタンパク質を産生する遺伝子で、標的タンパク質のユビキチン化とその後のプロテアソーム分解に関与することが知られています。この遺伝子がTG型GG型の場合、乳がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ARRDC3ARRDC3遺伝子は乳がんの増殖および進行の調節因子として作用すると考えられているタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、乳がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ESR1ESR1遺伝子はエストロゲン受容体を産生する遺伝子であり、エストロゲンと結合することで転写因子としても機能することが知られています。この遺伝子がTT型TG型の場合、乳がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ZNF365ZNF365遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、乳がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
FGFR2FGFR2遺伝子は線維芽細胞成長因子の受容体の一種を産生する遺伝子であり、細胞増殖と分化に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、乳がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ATF7IPATF7IP遺伝子は核タンパク質の一種を産生する遺伝子であり、転写の活性化と抑制の両面に機能することが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、乳がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
PRC1PRC1遺伝子は細胞分裂に関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、乳がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
TOX3, LOC643714TOX3遺伝子はDNAが構成要素となっている構造物の形態維持や、染色体の構造変化に関与している遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、乳がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ANKLE1ANKLE1遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAG型GG型の場合、乳がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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子宮頸がん

項目概要

子宮頸がんは子宮の入り口にある子宮頚部という部分にできるがんです。若い女性に限ると、乳がんに次いで多いがんが子宮頸がんです。
子宮頸がんの発症にはパピローマウイルスというウイルスの感染が大きなリスク要因として考えられており、子宮頸がんの患者さんの90%以上からパピローマウイルスが検出されることが知られています。
初期の子宮頸がんには明確な自覚症状がありません。そのうち、月経時以外での出血や、普段と違うおりものが増えたり、月経血の量が増える、月経期間が長引くなどの症状が現れるようです。

発症年齢・発症率について

20歳代後半~40歳代での発症が多いようですが、近年は若年化の傾向が見られるようです。若い女性が気を付けるべきがんのひとつでしょう。
人口10万人あたりの罹患率は、年間16.7人となっています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
GSDMBGSDMB遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかしこの遺伝子がGG型の場合、子宮頸がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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妊娠糖尿病

項目概要

妊娠中に血糖値が基準値を超えて高い状態になってしまった場合には妊娠糖尿病と診断されます(ちなみに、妊娠前から糖尿病を患っていた場合は別の扱いとなります)。
妊娠糖尿病が悪化すると、母体や胎児に影響が出る恐れがありますので、妊娠中はきちんと定期検診を受け、早期に適切な対応をとるようにしましょう。

発症年齢・発症率について

妊婦全体の10人に1人の割合で妊娠糖尿病の症状が出ると言われています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
IGF2BP2IGF2BP2遺伝子はRNA結合タンパク質を産生する遺伝子であり、他の遺伝子の翻訳を調整することが知られています。この遺伝子がAC型CC型の場合、妊娠糖尿病の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CDKAL1CDKAL1遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかしこの遺伝子がCC型CG型の場合、妊娠糖尿病の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
MTNR1BMTNR1B遺伝子は脳内の松果体から分泌されるホルモンであるメラトニンの受容体を産生する遺伝子です。この遺伝子がGG型GC型の場合、妊娠糖尿病の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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子宮体がん(子宮内膜がん)

項目概要

子宮体がん(子宮内膜がん)は、子宮体部の内側にある子宮内膜から発生するがんです。
初期症状は膣からの異常出血が多く見られ、閉経しているのに出血する、月経時期以外に不正出血するなどの症状があります。

発症年齢・発症率について

閉経後に発症する場合が多いようです。発症率を見てみると、40歳代から増加し始め、50歳~65歳の女性がピークとなっています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
HNF1BHNF1B遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、腎臓や肝臓、腸管や膵臓の遺伝子発現を制御していることが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、子宮体がん(子宮内膜がん)の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
XRCC1XRCC1遺伝子は放射線などによってDNAが損傷した場合に効果的に修復するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、子宮体がん(子宮内膜がん)の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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子宮内膜症

項目概要

子宮内膜症とは、本来は子宮内膜にしか存在しないはずの組織が子宮外で増殖して発症する疾患です。エストロゲンの働きによってその組織が増殖と剥離を繰り返します。症状としては、ほとんど症状が出ない人から、強い痛みが発生する人までさまざまあるようです。
子宮内膜症は妊娠経験の無い女性に発症しやすいことから、女性のライフスタイルの変化によって増加している病気の1つです。

発症年齢・発症率について

子宮内膜症は20~40歳代の女性を中心に発症し、年齢が上がるほど発症率が上昇します。ただし、子宮内膜症はエストロゲンの働きの影響を受けているため、エストロゲン濃度が急激に減少する閉経後や、月経が停止し、エストロゲンの働きが抑えられている妊娠期や授乳期には発症が急激に減少することが分かっています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
WNT4WNT4遺伝子は性決定や細胞運命の制御を含むいくつかの発生プロセスに関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTG型GG型の場合、子宮内膜症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
WNT4WNT4遺伝子は性決定や細胞運命の制御を含むいくつかの発生プロセスに関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AC型の場合、子宮内膜症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
RHOURHOU遺伝子はRhoファミリーに属するタンパク質を産生する遺伝子であり、細胞の形態の制御に関与していることが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、子宮内膜症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
GREB1GREB1 遺伝子は女性ホルモンであるエストロゲンによって誘導される遺伝子の一種です。この遺伝子がAG型GG型の場合、子宮内膜症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
none遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がTC型CC型の場合、子宮内膜症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
IL1AIL1A遺伝子はインターロイキン1のサブユニットを産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、子宮内膜症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
none遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がTT型TC型の場合、子宮内膜症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
intergenic遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がAA型AG型の場合、子宮内膜症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CDKN2BASCDKN2BAS遺伝子は細胞周期の進行を調節するCDKN2B遺伝子群を抑制する機能を持った機能性RNA分子を産生する遺伝子です。この遺伝子がAC型CC型の場合、子宮内膜症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CDKN2BCDKN2B遺伝子は細胞周期の進行を調節するタンパク質の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、子宮内膜症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
VEZTVEZT遺伝子はミオシンVIIA(細胞骨格)に結合する膜貫通タンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAC型CC型の場合、子宮内膜症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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上皮性卵巣がん

項目概要

卵巣がんのうち、約90%を占めるがんが上皮性卵巣がんです。上皮性卵巣がんは食生活やライフスタイルの変化に伴い、患者数が増加しており、30代以降の女性にとって注意が必要ながんの1つです。
初期の上皮性卵巣がんは自覚できる症状はほとんどありません。ある程度進行し、下腹部にしこりがある、膨満感や圧迫感がある、尿が近くなる等の症状が出てから発見されることが多いようです。そのため、早期発見が難しいがんの1つとなっています。
※この項目は遺伝性乳がん・卵巣がん症候群のBRCA遺伝子変異検査とは異なります。

発症年齢・発症率について

卵巣がんの罹患率は50~60歳代がピークです。ただし、40歳以降に徐々に増加傾向が見られるので、40歳以降になったら気を付ける必要があります。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
HAGLR/HOXD-AS1HAGLR遺伝子はタンパク質を産生しないノンコーディングRNAの一種であると考えられています。この遺伝子がTT型TG型の場合、上皮性卵巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
TIPARPTIPARP遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TG型の場合、上皮性卵巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
MIR146AMIR146A遺伝子は遺伝子の発現調節に関与する機能性RNAを産生する遺伝子です。この遺伝子がGG型の場合、上皮性卵巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
MYCMYC遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、細胞周期進行、プログラム細胞死(アポトーシス)、細胞形質転換といったさまざまな生体維持機能に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、上皮性卵巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
none遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がTT型TC型の場合、上皮性卵巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
COL15A1COL15A1遺伝子はXV型コラーゲンのα鎖を産生する遺伝子です。この遺伝子がAC型CC型の場合、上皮性卵巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
SURF6, ABOABO遺伝子は糖転移酵素を産生する遺伝子であり、血液型(A,B,AB,O)の決定に重要な機能を持つことが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、上皮性卵巣がんの遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
MLLT10MLLT10遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AT型の場合、上皮性卵巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ANKRD30AANKRD30A遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AC型の場合、上皮性卵巣がんの遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
SRGAP1SRGAP1遺伝子は神経細胞移動を抑制するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、上皮性卵巣がんの遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
SKAP1SKAP1遺伝子はT細胞アダプタータンパク質の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、上皮性卵巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
BABAM1BABAM1遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、DNAの二本鎖の修復に関与することが示唆されています。この遺伝子がTT型TC型の場合、上皮性卵巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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妊娠性肝内胆汁うっ滞

項目概要

妊娠期はホルモンバランスの変化により、さまざまな症状が起こることが知られています。妊娠性肝内胆汁うっ滞もその1つであり、ホルモンバランスの変化により胆管を通る胆汁の流れが悪くなる肝臓疾患です。症状としては、全身に強いかゆみが生じる、黄疸が出るなどがあります。

発症年齢・発症率について

妊婦がかゆみを訴える割合は、妊婦の2~3%程度と言われています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
ABCB11ABCB11遺伝子はABCトランスポーターの一種を産生する遺伝子であり、様々な物質(胆汁酸や環状ヌクレオチドなど)の細胞内外への輸送に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、妊娠性肝内胆汁うっ滞の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 性別

非閉塞性無精子症

項目概要

無精子症は大きく分けて2種類あり、精巣で精子が作られなくなる非閉塞性無精子症と、精子が体外へ出るための通路が閉塞してしまい精子が出てこられない閉塞性無精子症があります。この項目では非閉塞性無精子症を取り扱います。この症状は無精子症全体のおよそ80%を占めています。

発症年齢・発症率について

精液検査を受けた方のうち、無精子症と診断される方はおよそ100人に1人の割合と言われています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
MMEL1, PEX10遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはMMEL1やPEX10などの遺伝子があります。この部位がCG型GG型の場合、非閉塞性無精子症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
PRMT6PRMT6遺伝子はアルギニンメチルトランスフェラーゼの一種を産生する遺伝子であり、ヒストンのメチル化に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TG型の場合、非閉塞性無精子症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
SOX5SOX5遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、神経の発達や軟骨の制御に関与することが知られています。この遺伝子がGG型GC型の場合、非閉塞性無精子症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
LOC100289473LOC100289473遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、非閉塞性無精子症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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多嚢胞性卵巣症候群

項目概要

卵巣にある卵細胞は、成熟するまで卵胞という袋に包まれています。そして卵細胞が成熟すると卵胞が破れて排卵が起こるという仕組みになっています。
多嚢胞性卵巣症候群は、その卵胞がなかなか破れないために排卵が起きず、卵巣内にたくさんの卵胞ができている状態を言います。
主な症状は、月経不順や無月経、不妊、卵胞が産生する男性ホルモンの増加による多毛やにきびなどがあります。

発症年齢・発症率について

若い女性の20人に1人が多嚢胞性卵巣症候群であるとも言われています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
THADATHADA遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AC型の場合、多嚢胞性卵巣症候群の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
LHCGRLHCGR遺伝子は黄体ホルモンと絨毛性ゴナドトロピンに対する受容体を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、多嚢胞性卵巣症候群の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
FSHRFSHR遺伝子は卵胞刺激ホルモンの受容体を産生する遺伝子であり、生殖腺の発達に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、多嚢胞性卵巣症候群の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
C9orf3C9orf3遺伝子はタンパク質をアミノ末端側から分解するアミノペプチダーゼの一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、多嚢胞性卵巣症候群の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
DENND1ADENND1A遺伝子はグアニンヌクレオチド交換因子を産生する遺伝子であり、エンドサイトーシス(細胞内への取り込み現象)に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、多嚢胞性卵巣症候群の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
YAP1YAP1遺伝子は発生、成長、修復および恒常性維持に関与する因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、多嚢胞性卵巣症候群の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
RAB5B, SUOX遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはRAB5BやSUOXなどの遺伝子があります。この遺伝子がTC型CC型の場合、多嚢胞性卵巣症候群の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
HMGA2HMGA2遺伝子は転写を調整するエンハンセオソームの構成因子の一つを産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、多嚢胞性卵巣症候群の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
TOX3TOX3遺伝子はDNAを屈曲および巻き戻すことでクロマチン構造を修飾するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTG型GG型の場合、多嚢胞性卵巣症候群の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
INSRINSR遺伝子はインスリンの受容体を産生する遺伝子です。グルコースの取り込みや放出を制御するインスリンシグナル伝達経路に関与することが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、多嚢胞性卵巣症候群の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
SUMO1P1SUMO1P1遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AG型の場合、多嚢胞性卵巣症候群の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 性別

前立腺がん

項目概要

前立腺がんは、前立腺(男性のみが持つ精液の一部をつくる器官)の細胞が異常増殖して発症するがんです。がんの罹患率の男性の第4位に位置しています。
初期の前立腺がんには特徴的な症状はみられません。関連する症状として前立腺肥大があり、前立腺肥大によって尿が出にくい、尿の切れが悪い、残尿感がある、夜間に頻繁に尿意を催す、尿漏れすることなどの症状がみられる場合もあります。
がんの進行は比較的ゆっくりで、早期に発見すれば手術や放射線治療で治癒することが可能です。また、進行した場合でも専門医を受診し、適切に対処することで、通常の生活を長く続けることができます。

発症年齢・発症率について

人口10万人あたりの罹患率は、年間117人と高い数値になっています。これは、胃がん、大腸がん、肺がんに次いで男性がなりやすいがんの第4位です。年齢別で見ると、加齢によって発症率は徐々に増大し、65歳以上で顕著に高くなります。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
none遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がAG型GG型の場合、前立腺がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
intergenic遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がTT型TC型の場合、前立腺がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
GPRC6A, RFX6RFX6遺伝子はRFXファミリーに属する転写因子の一種を産生する遺伝子であり、膵臓の細胞の分化に関与していると考えられています。この遺伝子がTT型TC型の場合、前立腺がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
NKX3.1NKX3.1遺伝子はホメオボックスに属する転写因子の一種を産生する遺伝子であり、前立腺の上皮細胞成長の抑制因子として機能することが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、前立腺がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
intergenic遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がTT型TG型の場合、前立腺がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
MSMBMSMB遺伝子は前立腺の上皮細胞で産生され、精漿(精液の精子以外の部分)に分泌されるタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、前立腺がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
HNF1BHNF1B遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、腎臓や肝臓、腸管や膵臓の遺伝子発現を制御していることが知られています。この遺伝子がAA型の場合、前立腺がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 性別

精巣がん

項目概要

精巣から発生する腫瘍を精巣がんと言います。精巣がんはその95%が精母細胞(精子をつくるもとになる細胞のこと。胚細胞とも言う)から発生するため、精巣胚細胞腫瘍とも言います。
精巣がんの大きな特徴は、20~30歳代といった若い世代に多いことです。この世代ではもっとも罹患リスクの高いがんになります。
主な症状は、精巣の片方に腫れが出る、硬くなるなどがあります。ただし、痛みや発熱などが無いため、初めのうちは気づかないことも多いようです。

発症年齢・発症率について

人口10万人あたりの罹患率は、年間1人と比較的珍しい腫瘍となっています。しかし、このがんは他のがんとは異なり、20歳代や30歳代といった若い世代に多いことが特徴です。20~30歳代の男性が注意を払うべきがんの1つと言えるでしょう。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
CENPECENPE遺伝子は細胞分裂時に紡錘体と動原体を繋ぐ役割を持つタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、精巣がんの遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
TERT, CLPTM1LTERT遺伝子は染色体末端(テロメア)の反復配列を伸長するテロメラーゼの構成要素となるタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、精巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
SPRY4SPRY4遺伝子はシグナル伝達経路を阻害するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、精巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
BAK1BAK1遺伝子はアポトーシス(細胞自身によって計画された細胞死)を制御するタンパク質の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、精巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
DMRT1DMRT1遺伝子は男性特異的な転写因子を産生する遺伝子であり、性の決定や分化に関与していると考えられています。この遺伝子がTT型TC型の場合、精巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ATF7IPATF7IP遺伝子は核タンパク質の一種を産生する遺伝子であり、転写の活性化と抑制の両面に機能することが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、精巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
KITLGKITLG遺伝子はKIT受容体の基質を産生する遺伝子であり、造血、メラニン産生、配偶子形成に関与すると考えられています。この遺伝子がAG型GG型の場合、精巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
RFWD3RFWD3遺伝子はE3ユビキチンリガーゼに属するタンパク質であり、DNAの損傷に応答して、DNAの修復を促進する機能があることが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、精巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
TEX14TEX14遺伝子は生殖細胞の細胞間架橋の形成に必要なタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、精巣がんの遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 性別

子宮筋腫

項目概要

子宮筋腫は、子宮の壁の平滑筋にできる良性の腫瘍です。女性ホルモンの影響で成長するため、月経周期に合わせて大きくなったり小さくなったりを繰り返しながら徐々に大きくなっていき、閉経後はホルモンの量が減るため、小さくなっていきます。
症状は無症状のことも多いですが、月経血量が多くなる、月経痛が強くなるなどの症状が現れることもあります。

発症年齢・発症率について

子宮筋腫は20~40歳代の5人に1人が子宮筋腫を持つとも言われており、かなり頻度の高い疾患です。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
OBFC1, SLK遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはOBFC1やSLKなどの遺伝子があります。この部位がTT型TC型の場合、子宮筋腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ODF3, RIC8A, SIRT3, BET1LBET1L遺伝子はゴルジ体を介した物質輸送に関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、子宮筋腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
TNRC6BTNRC6B遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAG型GG型の場合、子宮筋腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 性別

勃起不全 (ED)

項目概要

性機能障害のうち、性交時に男性器が十分な勃起状態を達成できない、または持続できない状態を勃起不全(ED)と言います。なお、勃起不全には満足な性交が行えないといった程度の症状も含みます。
原因の多くは血管、神経、ホルモン等の障害で、一部の薬物もその原因となることがあるようです。また、性交に対する不安や、ストレス、うつ病など心理的要因も原因になり得ると考えられています。そのため、症状は慢性的にみられるわけではなく、環境によっても変化すると言われています。

発症年齢・発症率について

心理的な要因による勃起不全は20~40歳代に多く、動脈硬化などの血流を原因とするものは高齢になるほど発症しやすい傾向があります。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
GNB3GNB3遺伝子はG塩基結合タンパク質を産生する遺伝子であり、細胞外の刺激を細胞内へ伝達する機能に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、勃起不全 (ED)の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 性別

男性型脱毛症

項目概要

男性型脱毛症は、男性ホルモンの働きにより、前頭部や頭頂部にかけての髪が細く短くなり、薄毛・抜け毛が進行する症状です。
髪は、髪が伸びて成長する成長期(2~6年)と成長が止まる退行期(2週間)、その後3~4カ月の休止期を経て、古い髪が抜けて新しい髪の毛が生えてくるという周期を繰り返しています。これをヘアサイクルと呼んでいます。
男性型脱毛症患者ではこのヘアサイクルが短くなり、髪が十分に成長せず、薄毛や抜け毛が進行します。

発症年齢・発症率について

男性型脱毛症は、30~50歳代で自覚し、悩み始める方が多いようです。なお、早い人では20歳代から症状が始まる方もいるようです。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
none遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がTT型TC型の場合、男性型脱毛症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 性別

尿道下裂

項目概要

尿道下裂は、尿道の出口が本来あるべき場所(陰茎の先端)からずれた位置に形成される疾患です。
なお、尿道下裂自体は女児でも起き得ますが、ここでは男児の尿道下裂について扱います。

発症年齢・発症率について

欧米では男児300人に対して1人の割合で発症するとの報告があり、国内でも同程度かやや少ないくらいと考えられています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
HSD17B3HSD17B3遺伝子はアンドロステンジオンをテストステロンへ変換を触媒する酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型の場合、尿道下裂の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
DGKKDGKK遺伝子はジアシルグリセロールをリン酸化し、ホスホチジン酸に変換する酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、尿道下裂の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 性別

精子減少症

項目概要

精子減少症は、精液中に含まれる精子の数が減少してしまう疾患で、男性不妊症の原因疾患の1つとして考えられています。精液1ccあたり1500万個以下の精子数になった場合、精子減少症が疑われます。
自覚症状は特に無く、不妊症の原因究明の際に発覚することが多いようです。

発症年齢・発症率について

男性の10人に1人の割合で、精子になんらかの問題があるとも言われています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
OR2W3OR2W3遺伝子は嗅覚受容体の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、精子減少症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
PSAT1PSAT1遺伝子は3-ホスホヒドロキシピルビン酸を3-ホスホセリンに変換する酵素を産生する遺伝子であり、体内でのセリン生合成に関与しています。この遺伝子がGC型CC型の場合、精子減少症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
USP8USP8遺伝子は細胞内輸送に関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、精子減少症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 性別

妊娠高血圧腎症

項目概要

妊娠期はホルモンバランスが大きく変動するため、女性の身体にはさまざまな変化が起きます。そのような大きな変化に伴って現れるリスクの1つとして妊娠高血圧症候群があります。
妊娠を引き金として高血圧を発症した場合は妊娠高血圧症、さらに尿タンパクが検出された場合は妊娠高血圧腎症と分類されます。ちなみに妊娠高血圧腎症の症状に加えてさらに浮腫みの症状が見られた場合には(旧名で)妊娠中毒症という名前で呼ばれていました。
妊娠高血圧が続くと母子ともに危険に晒される恐れがあるため、妊婦が事前に知っておき、早急な対応をする必要があります。

発症年齢・発症率について

妊娠高血圧症と妊娠高血圧腎症を合わせると、妊婦の約20人に1人の割合で発症している疾患です。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
INHBBINHBB遺伝子は卵胞刺激ホルモンの分泌を抑制したり誘導したりする、インヒビンやアクチビンのサブユニットを産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、妊娠高血圧腎症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。