Genesis2.0Plus遺伝子検査項目 - 疾患_循環器

Gene Items - disease / cardiology

 

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腹部大動脈瘤

項目概要

腹部大動脈瘤は、腹部にある大動脈の一部にこぶ状の隆起ができた症状のことを言います。自覚症状がほとんどないため、知らない間に大きく膨らんでしまっていることがあります。この大動脈瘤が破裂すると命に関わるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。

発症年齢・発症率について

60歳以上で発症率が高く、特に男性は女性の5倍の有病率があると言われています。また、高血圧や動脈硬化などの症状を持つ方も、腹部大動脈瘤の発症リスクが高くなると言われています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
DAB2IPDAB2IP遺伝子は腫瘍を抑制する働きがあるGTPase活性化タンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、腹部大動脈瘤の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
LRP1LRP1遺伝子は悪玉コレステロール受容体(LDLR)ファミリーに属する受容体の一種を産生する遺伝子であり、エンドサイトーシス(細胞内への取り込み現象)に関与することが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、腹部大動脈瘤の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
LDLRLDLR遺伝子は血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)と結合し、細胞に取り込むタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、腹部大動脈瘤の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
 

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心房細動

項目概要

心臓は2つの心房と2つの心室でできており、これらが協調して動くことで全身に血液を送り出すポンプの役割を果たしています。この協調した動きは心房から心室へと伝わる電気信号によって制御されていますが、心房の動きに異常が生じ、電気信号が乱れた状態を心房細動と言います。
自覚症状としては「胸がどきどきする」「胸の不快感」「胸の痛み」「全身の倦怠感」などがありますが、自覚症状が無く健康診断で初めて見つかる場合もあるようです。

発症年齢・発症率について

心房細動による不整脈は、年をとればとるほど起こりやすくなります。特に60歳を境にその頻度は急激に高まり、80歳以上では約10人に1人は心房細動があると言われています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
IL6RIL6R遺伝子はインターロイキン6の受容体を産生する遺伝子であり、細胞増殖および分化を調節し、免疫応答に関与することが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、心房細動の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
PRRX1PRRX1遺伝子は転写の補助因子を産生する遺伝子であり、成長因子および分化誘導因子による遺伝子の発現誘導に関与すると考えられています。この遺伝子がTC型CC型の場合、心房細動の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
PITX2PITX2遺伝子はホメオボックスに属する転写因子を産生する遺伝子であり、成長ホルモン産生細胞の最終分化に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、心房細動の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CAV1CAV1遺伝子は細胞膜の陥没現象(カベオラ)に関わる重要なタンパク質の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、心房細動の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
C9orf3C9orf3遺伝子はタンパク質をアミノ末端側から分解するアミノペプチダーゼの一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、心房細動の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
ZFHX3ZFHX3遺伝子は筋肉や神経への分化を調節する転写因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、心房細動の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
 

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ブルガダ症候群

項目概要

ブルガタ症候群は心臓に関わる疾患です。夜間に突然生じる心停止・心室細動が主な症状です。既往歴(心室細動等の症状)がある場合とない場合で、症候性ブルガダ症候群と無症候性ブルガダ症候群に分けられます。

発症年齢・発症率について

ブルガタ症候群はアジア人に多いとされており、男女比は9:1で男性の方が圧倒的に多い傾向があります。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
SCN10ASCN10A遺伝子は電位依存性ナトリウムチャネルのサブユニットを産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、ブルガダ症候群の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
HEY2HEY2遺伝子は塩基性ヘリックスループへリックス型転写因子を産生する遺伝子であり、ヒストン脱アセチル化酵素と相互作用して転写を抑制する機能があると考えられています。この遺伝子がTC型CC型の場合、ブルガダ症候群の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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冠動脈の石灰化

項目概要

酸素や栄養素を含んだ血液を心臓に供給するための血管を冠動脈と言います。冠動脈にコレステロールなどが沈着すると冠動脈の動脈硬化が始まり、動脈硬化がさらに進行すると、血液中のカルシウムが沈着して石灰化が生じます。つまり、冠動脈の石灰化は動脈硬化の最終段階と言えます。
この冠動脈の石灰化をスコア化することで、将来の心臓疾患の発症リスクが予測できるとの報告もあることから、冠動脈の石灰化は心臓病と深い関わりがある症状であると言えます。

発症年齢・発症率について

冠動脈疾患としての詳細は不明ですが、冠動脈疾患が引き起こす心筋梗塞の割合は、男性の方がなりやすく、男性では40歳以降から急激に増え、女性では50歳以降から高齢になるほど高くなる傾向があるようです。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
PHACTR1PHACTR1遺伝子はアクチンに結合してその再構成を制御するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、冠動脈の石灰化の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
CDKN2BCDKN2B遺伝子は細胞周期の進行を調節するタンパク質の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がGG型GC型の場合、冠動脈の石灰化の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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冠動脈疾患

項目概要

酸素や栄養素を含んだ血液を心臓に供給するための血管を冠動脈と言います。冠動脈疾患とは、この心臓を取り巻く血管に起こる病気のことを言います。
冠動脈疾患には、冠動脈にコレステロールが溜まることで血流が減少し、十分な酸素と栄養素が供給されなくなって引き起こされる狭心症や、冠動脈が急に閉塞して血流が途絶えることで起こる急性心筋梗塞などがあります。

発症年齢・発症率について

冠動脈疾患としての詳細は不明ですが、冠動脈疾患が引き起こす心筋梗塞の割合は、男性の方がなりやすく、男性では40歳以降から急激に増え、女性では50歳以降から高齢になるほど高くなる傾向があるようです。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
PPAP2BPPAP2B遺伝子はホスファチジン酸をジアシルグリセロールに変換する酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
SORT1SORT1遺伝子はVPS10関連ソルチリンファミリーに属するタンパク質の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
MIA3MIA3遺伝子は細胞内小器官である小胞体からゴルジ体へのタンパク質を分泌するのに重要な小胞体輸送因子(MIA)ファミリーの一つを産生する遺伝子です。この遺伝子がTG型GG型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
GGCXGGCX遺伝子はγ-グルタミルカルボキシラーゼを産生する遺伝子であり、VKDPsという別のタンパク質を活性化することが知られています。この遺伝子がAA型AT型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
EDNRAEDNRA遺伝子は持続的な血管収縮に関与しているエンドセリンの受容体を産生する遺伝子です。この遺伝子がGC型CC型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
PHACTR1PHACTR1遺伝子はアクチンに結合してその再構成を制御するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
HLA, DRB-DQBHLA-DRBならびにHLA-DQB遺伝子は免疫応答において、自己と非自己を見分けるための目印となるタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
LPALPA遺伝子はセリンプロテアーゼの一種を産生する遺伝子であり、プラスミノーゲン活性化因子を阻害する機能があることが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
9p21遺伝子の特定には至っていませんが、この領域には冠動脈疾患や頭蓋内動脈瘤といった循環器疾患に関係することが知られています。この部位がAG型GG型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CDKN2BCDKN2B遺伝子は細胞周期の進行を調節するタンパク質の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CXCL12CXCL12遺伝子は免疫応答、炎症反応、組織の恒常性維持といった多様な細胞機能に関与するケモカインの1つを産生する遺伝子です。この遺伝子がAC型CC型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
PDGFDPDGFD遺伝子は血小板由来成長因子ファミリーに属するタンパク質の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
SH2B3SH2B3遺伝子はサイトカインのシグナル伝達の抑制因子を産生する遺伝子であり、造血過程で重要な役割を果たしていると考えられています。この遺伝子がTT型TC型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ALDH2ALDH2遺伝子はアルコール代謝の中間産物であるアセトアルデヒドを分解し、無毒化するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
FLT1FLT1遺伝子は血管内皮増殖因子受容体の一種を産生する遺伝子であり、血管形成に関与することが知られています。この遺伝子がCG型GG型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
LDLRLDLR遺伝子は血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)と結合し、細胞に取り込むタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ZNF507ZNF507遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
KCNE2KCNE2遺伝子は細胞内外のカリウムの輸送に関わる電位依存性カリウムチャネルの一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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冠動脈攣縮

項目概要

攣縮(れんしゅく)とは「けいれん」のことで、冠動脈でけいれんが起きることを冠動脈攣縮と言います。冠動脈でけいれんが起きると、一時的に冠動脈が狭まり、狭心症を引き起こします(攣縮性狭心症)。
この冠動脈の攣縮による狭心症は、夜間や早朝などの安静時に起きやすい傾向があり、特に日本人に多い狭心症のタイプであると言われています。
喫煙習慣は危険因子と見られており、冠動脈攣縮の予防には禁煙が大事であると考えられています。
 

発症年齢・発症率について

攣縮性狭心症は女性よりも男性の方が多く、中年以降に増える傾向があります。ただし、近年は若年化が進み、20代や30代で発症する方もいるようです。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
eNOSeNOS遺伝子は一酸化窒素を合成するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、冠動脈攣縮の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
intergenic遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がAA型AT型の場合、冠動脈攣縮の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
 

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高血圧

項目概要

高血圧は、日本人の7大生活習慣病の1つで、血圧が高い状態が慢性的に続く状態のことです。高血圧の基準は最高血圧が140mmHg以上、あるいは最低血圧が90mmHg以上の状態が続くこととなっています。
国が行った健康調査によると、約4,300万人の患者がいると推測されており、日本国民にとっての国民病と言って過言ではありません。
高血圧は「サイレントキラー」とも言われており、目立った症状がありません。しかし、動脈硬化を進行させ、脳卒中や心筋梗塞などのリスクを上昇させるほか、腎臓に負担を掛けるなど、重大な疾患を引き起こす要因となるため注意が必要です。

発症年齢・発症率について

生活習慣病の1つであり、日本の成人男性の約45%、成人女性の約35%が高血圧になっていると言われています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
CASZ1CASZ1遺伝子はジンクフィンガーに属する転写因子の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、高血圧の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
MOV10MOV10遺伝子はRNAの立体構造をほぐすRNAヘリカーゼの一種であると考えられており、抗ウイルスシステムであるRNA interferenceに関与していると考えられています。この遺伝子がAA型AG型の場合、高血圧の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ADD2ADD2遺伝子は細胞間接着に関わる膜骨格タンパク質の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AC型の場合、高血圧の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
FGF5FGF5遺伝子は線維芽細胞成長因子に属するタンパク質の一種を産生する遺伝子であり、細胞の生育や形態形成、組織の修復などに関与することが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、高血圧の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
FGF5FGF5遺伝子は線維芽細胞成長因子に属するタンパク質の一種を産生する遺伝子であり、細胞の生育や形態形成、組織の修復などに関与することが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、高血圧の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CYP21A2CYP21A2遺伝子は酵素のシトクロムP450スーパーファミリーの一つであり、薬物代謝とコレステロール、ステロイドその他脂質などの合成に関与する様々な反応系を触媒する酵素の一つを産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、高血圧の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CYP17A1CYP17A1遺伝子は薬物代謝およびコレステロール、ステロイドや他の脂質の合成に関与する多くの反応を触媒する酵素を産生する遺伝子の一つです。この遺伝子がTT型TC型の場合、高血圧の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CYP17A1CYP17A1遺伝子は薬物代謝およびコレステロール、ステロイドや他の脂質の合成に関与する多くの反応を触媒する酵素を産生する遺伝子の一つです。この遺伝子がTT型TC型の場合、高血圧が高い傾向にあると報告されています。
M6PRM6PR遺伝子はP型レクチンファミリーに属するタンパク質を産生する遺伝子であり、ゴルジ体からリソソームへ加水分解酵素を輸送する機能があると考えられています。この遺伝子がCG型GG型の場合、高血圧の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ATP2B1ATP2B1遺伝子は細胞内でのカルシウム濃度の調節に関わるタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、高血圧の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
WSCD2/KIAA0789WSCD2/KIAA0789遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AG型の場合、高血圧の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CSKCSK遺伝子はSRCというがん遺伝子の機能を抑制するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTG型GG型の場合、高血圧の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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脳動脈瘤

項目概要

脳動脈瘤とは、脳の血管にできるこぶ状の隆起のことです。初期の症状は特にありませんが、徐々に大きくなると周囲の神経組織を圧迫したり、破裂して、くも膜下出血を引き起こすことが知られています。そのため、重大な脳疾患を引き起こす前兆現象として注意が必要な疾患です。

発症年齢・発症率について

重大な疾患を引き起こす前兆現象ではあるものの、実は日本人の2~6%程度の方に未破裂の脳動脈瘤があるとも言われており、決して珍しいものではありません。
 

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
PLCL1PLCL1遺伝子は不活性型のホスホリパーゼ様タンパク質を産生する遺伝子であり、骨の形成に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、脳動脈瘤の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
EDNRAEDNRA遺伝子は持続的な血管収縮に関与しているエンドセリンの受容体を産生する遺伝子です。この遺伝子がAC型CC型の場合、脳動脈瘤の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
SOX17SOX17遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、胚発生の制御や細胞運命の決定に関与する因子であることが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、脳動脈瘤の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CDKN2A, CDKN2B遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍には細胞周期の調節に関わるCDKN2A, CDKN2Bなどの遺伝子があります。この部位がTT型TC型の場合、脳動脈瘤の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CNNM2CNNM2遺伝子はマグネシウムの上皮輸送と腎臓再吸収に関与して細胞内のマグネシウム含量維持に重要な役割を担うタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、脳動脈瘤の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
STARD13STARD13遺伝子は細胞骨格の再構築や細胞増殖、細胞運動性への関与が示唆されるタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、脳動脈瘤の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
RBBP8RBBP8遺伝子は他のタンパク質と結合して転写制御などに関与しているタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAC型CC型の場合、脳動脈瘤の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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脳卒中

項目概要

脳卒中は、日本人の死亡原因の第三位に位置する疾患であり、がん、心臓病と共に三大疾病の1つとして数えられています。ただ、一口に脳卒中とは言っても、大きく分けると、脳血管が詰まる脳梗塞が原因のものや脳出血・くも膜下出血などの脳出血が原因のものがあります。
どちらが原因の場合でも、脳の障害がどこに起きたかによって症状が異なります。大脳に障害が起きた場合は運動麻痺や感覚障害、言語障害が起き、小脳や脳幹に障害が起きるとふらつきや複視、意識障害が起きます。

発症年齢・発症率について

脳卒中による死亡者数は年間11万人にも上ります。年代別で見ると、50歳代から増加し始め、高齢になるほど発症リスクが増大します。男女比は脳卒中全体ではあまり差はありませんが、脳出血は男性にやや多く、くも膜下出血は高齢の女性にやや多いようです。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
PITX2PITX2遺伝子はホメオボックスに属する転写因子を産生する遺伝子であり、成長ホルモン産生細胞の最終分化に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
HDAC9HDAC9遺伝子はヒストン脱アセチル化酵素の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
NINJ2NINJ2遺伝子は細胞表面の接着因子の一種を産生する遺伝子であり、傷ついた神経の周囲の神経突起の成長を促す働きがあると考えられています。この遺伝子がAA型AG型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ALDH2ALDH2遺伝子はアルコール代謝の中間産物であるアセトアルデヒドを分解し、無毒化するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ZFHX3ZFHX3遺伝子は筋肉や神経への分化を調節する転写因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
LLGL2LLGL2遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTC型CC型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
CELSR1CELSR1遺伝子は細胞間接着に重要なカドヘリンの一部であるフラミンゴ・ファミリーのひとつを産生する遺伝子で、神経組織の形成時の細胞間シグナル伝達に重要な役割を担うと考えられています。この遺伝子がTC型CC型の場合、脳卒中の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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川崎病

項目概要

川崎病は主に乳幼児がかかる疾患であり、全身の血管が炎症を起こし、発熱、発疹、目の充血などを伴います。舌が真っ赤になるのが特徴とも言われています。
世界各地で症例の報告はありますが、特に日本人に集中して多いことが分かっています。また、近年は出生率の低下により子供の数が減っているにも関わらず、患者数は増え続けていることから、4歳未満の子供を持つご家庭は特に注意すべき疾患の1つと言えるでしょう。

発症年齢・発症率について

4歳未満の子供に発症しやすいと言われています。特に1歳前後の乳児に発症しやすいようです。
男女比では、男の子の方がやや発症率が高いようです。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
MLF1IPMLF1IP遺伝子はCENPU遺伝子ともよばれ、細胞分裂時に形成される動原体の構築に関与するタンパク質のひとつを産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、川崎病の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
HLA-DOBHLA-DOB遺伝子は免疫応答において、自己と非自己を見分けるための目印となるタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、川崎病の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
BLKBLK遺伝子はチロシンキナーゼの一種を産生する遺伝子であり、B細胞の成長と分化に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、川崎病の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
MIAMIA3遺伝子は細胞内小器官である小胞体からゴルジ体へのタンパク質を分泌するのに重要な小胞体輸送因子(MIA)ファミリーの一つを産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、川崎病の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
CD40CD40遺伝子はTNF受容体ファミリーの1つを産生する遺伝子であり、さまざまな免疫応答や炎症反応に必須であることが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、川崎病の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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僧帽弁逸脱症

項目概要

僧帽弁とは心臓の左心房と左心室の間にある弁のことです。心臓が血液を全身に送る際、肺から来た酸素を取り込んだ血液を左心房に貯めてから左心室に移し、左心室から全身へと力強く押し出すという動きをしています。僧帽弁はその際に血液が逆流するのを防ぐ役割を持っています。
僧帽弁逸脱症は、血液の逆流を防ぐ僧帽弁の先端がずれて、きちんと弁が閉まらなくなった状態を言います。

発症年齢・発症率について

僧帽弁逸脱症は40~50歳代に起こりやすいと言われており、男女比ではやや男性に多い病気です。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
TNS1TNS1遺伝子はアクチン線維に結合するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がCC型CG型の場合、僧帽弁逸脱症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
LMCD1LMCD1遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTC型CC型の場合、僧帽弁逸脱症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
SIPA1L1SIPA1L1遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、僧帽弁逸脱症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
SMG6SMG6遺伝子は染色体末端の修復や維持を担う複合体の構成成分の1つを産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、僧帽弁逸脱症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
MN1MN1遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAC型CC型の場合、僧帽弁逸脱症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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心筋梗塞

項目概要

心疾患は日本人の死亡理由の第二位に位置し、三大疾病の1つに数えられる重大疾患です。その心疾患のなかで高い割合を占めているのが心筋梗塞です。
酸素や栄養素を含んだ血液を心臓に供給するための血管を冠動脈と言います。心筋梗塞とは、この冠動脈が詰まって栄養と酸素が心臓に供給されなくなることで、心筋の壊死を引き起こす疾患です。
症状としては、急に胸を締め付けられるような感覚がある、急激な胸の痛みなどがあります。

発症年齢・発症率について

心疾患による死亡者数は年間19.6万人、心筋梗塞はそのうちの3.7万人にも上ります。
男女比を見ると男性の方がなりやすく、男性では40歳以降から急激に増え、女性では50歳以降から高齢になるほど高くなる傾向があるようです。
また、心筋梗塞には季節性があることが知られており、冬場に発症率が上がります。また、時間帯も早朝が多いことが知られています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
PLCL2PLCL2遺伝子は不活性型のホスホリパーゼ様タンパク質を産生する遺伝子であり、骨の形成に関与することが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、心筋梗塞の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
intergenic遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がTC型CC型の場合、心筋梗塞の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
intergenic遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がAG型GG型の場合、心筋梗塞の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ALDH2ALDH2遺伝子はアルコール代謝の中間産物であるアセトアルデヒドを分解し、無毒化するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、心筋梗塞の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
AP3D1AP3D1遺伝子は細胞内小器官であるゴルジ体やリソソームにおいて細胞内生物発生や色素顆粒の輸送などに関与するアダプター関連タンパク質複合体のサブユニットを産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AC型の場合、心筋梗塞の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
 

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起立性低血圧

項目概要

起立性低血圧とは、急に立ち上がった時にめまいや立ちくらみを起こす症状のことです。急に立ち上がった際に血圧のコントロールがうまくいかず、脳へ送られる血液の量が一時的に不足することが原因です。
なお、貧血でも同様の立ちくらみ症状が出ることがありますが、起立性低血圧は貧血ではないにも関わらず起きる疾患ですので、別の疾患となります。この点、ご注意ください。

発症年齢・発症率について

起立性低血圧は10 ~16歳の時期に発症しやすく、小学生の約5%、中学生の約10%に見られます。男女比は男性1に対して女性1.5 ~2となっており、やや女性に多い疾患です。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
CTNNA2CTNNA2遺伝子は神経細胞間の繋ぎ目であるシナプスの安定性を制御する機能が示唆されている遺伝子です。この遺伝子がAC型CC型の場合、起立性低血圧の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
 

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末梢動脈疾患

項目概要

心臓を取り囲む血管を冠動脈と言い、心臓および冠動脈以外の動脈を末梢動脈と言います。その末梢動脈に起こる疾患のことを末梢動脈疾患と言い、多くの場合、末梢動脈の狭窄や閉塞による症状を指します。特に腹部の大動脈から下肢動脈の流れが悪くなることで、下肢に影響が出ることが多いようです。
初期の症状としては、足がしびれる、しばらく歩行した後に痛みが生じるなどがあります。

発症年齢・発症率について

国内では末梢動脈疾患に関する大規模調査は行われておらず、発症者に関する詳細は不明です。ただし、年齢が40歳以上になると発症リスクが増大すると言われています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
EDNRAEDNRA遺伝子は持続的な血管収縮に関与しているエンドセリンの受容体を産生する遺伝子です。この遺伝子がAC型CC型の場合、末梢動脈疾患の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
HDAC9HDAC9遺伝子はヒストン脱アセチル化酵素の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、末梢動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
IPO5, RAP2A遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはIPO5やRAP2Aなどの遺伝子があります。この部位がTC型CC型の場合、末梢動脈疾患の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。
 

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静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)

項目概要

静脈血栓塞栓症は、別名「エコノミークラス症候群」と呼ばれる疾患で、下肢でできた血栓が剥がれ、肺の血管を閉塞させてしまう疾患です。
飛行機内などで、ずっと同じ姿勢で動かないでいることが血栓を作る原因と考えられているため、実際にはビジネスクラスやファーストクラスでも発症する恐れはあります。また、近年では地震災害後の車中泊などでの発症が社会問題化しました。

発症年齢・発症率について

静脈血栓塞栓症は、筋力が衰え、血流が悪くなりやすい高齢者に発症しやすいようです。ただし、実際には若い世代でも発症例はあり、どの世代でも注意が必要な疾患です。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
F5F5遺伝子は凝血因子の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
FGGFGG遺伝子はフィブリノーゲンの構成成分の1つを産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
F11F11遺伝子は凝血因子の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
ABOABO遺伝子は糖転移酵素を産生する遺伝子であり、血液型(ABO式)の決定に重要な機能を持つことが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
TSPAN15TSPAN15遺伝子は細胞接着、遊走(移動)およびシグナル伝達に機能するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
SLC44A2SLC44A2遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAG型GG型の場合、静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 循環器

本態性高血圧の発症時期

項目概要

本態性高血圧とは、明確な原因が特定できない高血圧のことで、一般的にいう高血圧の方の90%がこの本態性高血圧に該当します。食生活やストレス、運動不足・睡眠不足など、さまざまな要因によって複合的に引き起こされていると考えられます。
この本態性高血圧の発症時期には、特定の遺伝子の多型により40歳以下で発症するリスクが高まることが知られています。

発症年齢・発症率について

生活習慣病の1つであり、日本の成人男性の約45%、成人女性の約35%が高血圧になっていると言われています。
※ただし、この項目でお調べするのは早期発症(40歳以下)のリスクとなっています。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
ACEACE遺伝子はアンジオテンシンという物質を活性型に変化させる酵素を産生する遺伝子であり、血管の収縮や膨張、血圧の制御に重要な役割を持っています。この遺伝子がDD型の場合、本態性高血圧の発症時期が早い傾向にあると報告されています。
 

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頸動脈壁の厚さ(内膜中膜複合体厚)

項目概要

頸動脈壁の厚さ(内膜中膜複合体厚)は頸動脈超音波検査(頸動脈エコー)で調べることができ、動脈硬化などの指標として利用されています。

発症年齢・発症率について

頸動脈壁の厚さは動脈硬化の指標です。動脈硬化は20~30歳から緩やかに、長い時間をかけて進行していくと考えられており、高齢になるほど発症者は多くなる傾向はあります。
ただし、動脈硬化は生活習慣病の一種ですので、常日頃からの注意が大事です。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
GCKRGCKR遺伝子はグルコキナーゼ制御因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型の場合、頸動脈壁の厚さ(内膜中膜複合体厚)が薄い傾向にあると報告されています。
PINX1PINX1遺伝子はテロメアの維持に関係する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、頸動脈壁の厚さ(内膜中膜複合体厚)が厚い傾向にあると報告されています。
ZHX2ZHX2遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AG型の場合、頸動脈壁の厚さ(内膜中膜複合体厚)が薄い傾向にあると報告されています。
APOC1遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の代謝に関与するAPOC1遺伝子があります。この部位がTT型TC型の場合、頸動脈壁の厚さ(内膜中膜複合体厚)が薄い傾向にあると報告されています。
 

GeneLife Genesis2.0 / 循環器

アテローム性動脈硬化

項目概要

アテロームとは動脈の内壁にへばり付いたドロドロの粥状物質のことです。血管内壁が何らかの原因で傷つくと、そこにコレステロールや白血球細胞の死骸などが溜まり、アテロームが形成され、血管の柔軟性が失われていきます。これがアテローム性動脈硬化です。一般に動脈硬化と言った場合、このアテローム性動脈硬化のことを指します。
アテロームができることで血液の流れを悪くしたり、アテロームが破れて血栓や閉塞を生じることで心筋梗塞や脳梗塞などの重大疾患を引き起こすため、注意が必要です。

発症年齢・発症率について

動脈硬化は20~30歳から緩やかに、長い時間をかけて進行していくと考えられており、高齢になるほど発症者は多くなる傾向はあります。
ただし、動脈硬化は生活習慣病の一種ですので、生活習慣に常日頃から注意するようにしましょう。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
EDNRAEDNRA遺伝子は持続的な血管収縮に関与しているエンドセリンの受容体を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、アテローム性動脈硬化の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
PIK3CGPIK3CG遺伝子はイノシトール脂質をリン酸化する酵素を産生する遺伝子であり、免疫応答に関与することが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、アテローム性動脈硬化の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。
 

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高コレステロール血症者の冠動脈疾患

項目概要

冠動脈疾患の発症リスクについて遺伝子多型との関連を調べる研究が行われ、高コレステロール血症の発症者にある遺伝子型が組み合わさると、冠動脈疾患の発症リスクが上昇することが明らかにされました。

発症年齢・発症率について

この項目は高コレステロール血症を発症している方向けの項目です。

解析遺伝子情報

関連遺伝子説明
ACEACE遺伝子はアンジオテンシンという物質を活性型に変化させる酵素を産生する遺伝子であり、血管の収縮や膨張、血圧の制御に重要な役割を持っています。この遺伝子がDD型の場合、高コレステロール血症者の冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。