Genesis2.0Plus遺伝子検査項目 - 体質_その他
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GeneLife Genesis2.0 / その他
血液中のアディポネクチン濃度
項目概要
アディポネクチンは脂肪細胞が分泌するホルモンの一種です。脂肪を燃焼させることで肥満予防に効果があると言われており、他にも動脈硬化、糖尿病、高脂血症、高血圧の予防改善に効果があるとも言われています。そのさまざまな健康効果から「超善玉ホルモン」「長寿ホルモン」などと呼ばれることもあるようです。
男女比で見ると、男性よりも女性の方が血中濃度が高い傾向があります。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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ADIPOQ | ADIPOQ遺伝子は脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンを産生する遺伝子です。アディポネクチンは血漿中を循環して、脂肪代謝やインスリンの感受性などに関与する働きがあります。この遺伝子がAA型AG型の場合、血液中のアディポネクチン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
WDR11, FGFR2 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がAA型AG型の場合、血液中のアディポネクチン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
ZNF664 | ZNF664遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がGC型CC型の場合、血液中のアディポネクチン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
CDH13 | CDH13遺伝子は神経に分化中の軸索の成長の制御因子として作用するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、血液中のアディポネクチン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
PEPD | PEPD遺伝子はタンパク質を加水分解するペプチダーゼの一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、血液中のアディポネクチン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
アレルギー体質
項目概要
さまざまな物質に対してアレルギー反応を示しやすい人がいる一方で、アレルギーを持たない人がいるなど、アレルギーの発症のしやすさには個人差があります。アレルギー反応を示しやすい人は「アレルギー体質」などと呼ばれることもしばしばです。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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IL18R1, IL1RL1 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはIL18R1遺伝子やIL1RL1遺伝子があります。この部位がTA型AA型の場合、アレルギー体質の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。 |
LPP, BCL6 | LPP遺伝子は細胞-細胞接着および細胞運動に関与するタンパク質を産生する遺伝子であると考えられています。。この遺伝子がAA型AG型の場合、アレルギー体質の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。 |
FAM114A1, MIR574, TLR10, TLR1, TLR6 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍には病原体の認識および自然免疫の活性化を担うTLR10, TLR1, TLR6などの遺伝子があります。この部位がTT型TC型の場合、アレルギー体質の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。 |
IL2, ADAD1, KIAA1109, IL21 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはIL2, ADAD1, KIAA1109, IL21などの遺伝子があります。この部位がAA型AG型の場合、アレルギー体質の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。 |
TSLP, SLC25A46, WDR36, CAMK4 | SLC25A46遺伝子はミトコンドリアの分裂を促進する役割を担うタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、アレルギー体質の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。 |
HLA-DQB1, HLA-DQA1 | HLA-DQB1遺伝子は免疫応答において、自己と非自己を見分けるための目印となるタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、アレルギー体質の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。 |
MYC, PVT1 | PVT1遺伝子はがん遺伝子の候補として同定されたタンパク質を産生しないRNA遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、アレルギー体質の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。 |
LRRC32, C11orf30 | C11orf30遺伝子はDNA修復に関わるBRCA2遺伝子に結合し、その転写活性化ドメインを抑制するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、アレルギー体質の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。 |
STAT6 | STAT6遺伝子は免疫に関与するIL-4遺伝子の発現を活性化するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、アレルギー体質の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
ビリルビン値
項目概要
ビリルビンは、古くなった赤血球が分解された際にできる黄色い色素です。ビリルビンは肝臓で代謝され、胆汁として排出されます。ところが、なんらかの原因で肝臓や胆管の状態が悪化すると、ビリルビンの代謝や排出がうまくいかなくなり、血液中のビリルビン濃度(ビリルビン値)が上がります。そのため、ビリルビン値は肝臓や胆管の状態を知るための指標として利用されています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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UGT1A1 | UGT1A1遺伝子はビリルビンなどの親油性分子を水溶性の排出可能な代謝物に変換する酵素タンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、ビリルビン値が高い傾向にあると報告されています。 |
SLCO1B3, LST3 | SLCO1B3遺伝子はビリルビンなどの輸送関与する有機アニオン輸送体を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、ビリルビン値が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
コチニンのグルクロン酸抱合
項目概要
タバコに含まれるニコチンは肝臓でコチニンへと変換され、さらに身体から排出しやすいように水に溶けやすい形に変換(グルクロン酸抱合)されます。
このコチニンの可溶化物質への変換(グルクロン酸抱合)には個人差があることが知られています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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UGT2B10 | UGT2B10遺伝子は有毒な生体異物の除去に関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAC型CC型の場合、コチニンのグルクロン酸抱合が速い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
拡張期血圧
項目概要
拡張期血圧とは血圧を測定した時の低い方の血圧(最低血圧)のことを言い、心臓が血液を送り出すために大きく広がり血液を溜めている状態の圧を指します。拡張期血圧は年齢によって大きく変わることは少なく、若い人でも拡張期高血圧になることがあります。拡張期高血圧は約90mmHg以上で診断されます。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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CASZ1 | CASZ1遺伝子はジンクフィンガーに属する転写因子の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、拡張期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
ST7L | ST7L遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAC型CC型の場合、拡張期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
FGF5 | FGF5遺伝子は線維芽細胞成長因子に属するタンパク質の一種を産生する遺伝子であり、細胞の生育や形態形成、組織の修復などに関与することが知られています。この遺伝子がTT型TA型の場合、拡張期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
ENPEP | ENPEP遺伝子はグルタミル・アミノペプチダーゼとよばれる酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、拡張期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
NT5C2, CNNM2, CYP17A1 | NT5C2遺伝子はプリン代謝に重要な加水分解酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、拡張期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
ATP2B1 | ATP2B1遺伝子は細胞内でのカルシウム濃度の調節に関わるタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、拡張期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
RPL6, ALDH2, PTPN11 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはRPL6, ALDH2, PTPN11などの遺伝子があります。この部位がAT型TT型の場合、拡張期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
TBX3 | TBX3遺伝子は発達プロセスの調節に関与する転写因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、拡張期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
空腹時血漿グルコース濃度
項目概要
空腹時血漿グルコース濃度とは、血中に含まれるブドウ糖(血糖)の量のことです。食後は一時的に血糖値が上昇してしまうことがあるため、食後ある程度の時間を置いて、空腹時に測定する必要があります。この値が基準より高いと糖尿病が疑われます。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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SIX2, SIX3 | SIX2遺伝子は四肢や眼の発達に、SIX3遺伝子は眼の発達に関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、空腹時血漿グルコース濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
G6PC2, ABCC11 | G6PC2遺伝子はグルコース6リン酸をグルコースに加水分解する酵素を産生する遺伝子であると考えられています。この遺伝子がTC型CC型の場合、空腹時血漿グルコース濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
CDKAL1 | CDKAL1遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかしこの遺伝子がTC型CC型の場合、空腹時血漿グルコース濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
GCK | GCK遺伝子はグルコース代謝経路においてグルコースをリン酸化し、グルコース6リン酸を生成する酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、空腹時血漿グルコース濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
SLC30A8 | SLC30A8遺伝子は亜鉛輸送体を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、空腹時血漿グルコース濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
CDKN2A, CDKN2B | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍には細胞周期の調節に関わるCDKN2A, CDKN2Bなどの遺伝子があります。この部位がTT型TC型の場合、空腹時血漿グルコース濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
MTNR1B | MTNR1B遺伝子は脳内の松果体から分泌されるホルモンであるメラトニンの受容体を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、空腹時血漿グルコース濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
FOXA2 | FOXA2遺伝子は肝臓特異的遺伝子の活動を活性化する転写因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、空腹時血漿グルコース濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
努力肺活量
項目概要
息を深く吸った後に、できるだけ速く、一気に息を吐きだした息の量を努力肺活量といいます。基準値は、一般成人男性では3,500 mL、女性では2,300 mLです。この項目では努力肺活量に関わる遺伝子を調べています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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EFEMP1 | EFEMP1遺伝子は細胞外マトリックス糖タンパク質であるフィブリンの一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAT型TT型の場合、努力肺活量が少ない傾向にあると報告されています。 |
BMP6 | BMP6遺伝子は骨形成因子の一種を産生する遺伝子であり、骨や軟骨の形成、さらには脂肪細胞の発達や鉄分濃度の調整に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、努力肺活量が多い傾向にあると報告されています。 |
PRDM11 | PRDM11遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAC型CC型の場合、努力肺活量が多い傾向にあると報告されています。 |
WWOX | WWOX遺伝子はアポトーシス(細胞自身によって計画された細胞死)を制御するタンパク質の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、努力肺活量が多い傾向にあると報告されています。 |
KCNJ2 | KCNJ2遺伝子は細胞内外のカリウムの輸送に関わる電位依存性カリウムチャネルの一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、努力肺活量が多い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
心拍数
項目概要
心拍数とは、1分間に心臓が拍動する回数のことです。成人では1分間に60~70回程度です。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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CD46 | CD46遺伝子はI型膜タンパク質の一種を産生する遺伝子であり、補体の不活性化をして自己免疫を防止する機能があると考えられています。この遺伝子がTA型AA型の場合、心拍数が高い傾向にあると報告されています。 |
CCDC141 | CCDC141遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AG型の場合、心拍数が高い傾向にあると報告されています。 |
GNB4 | GNB4遺伝子は様々な膜貫通型シグナル伝達系において媒介因子または伝達因子として関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTG型GG型の場合、心拍数が高い傾向にあると報告されています。 |
SLC35F1 | SLC35F1遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、心拍数が高い傾向にあると報告されています。 |
GJA1 | GJA1遺伝子はギャップ結合の構成成分の1つを産生する遺伝子であり、心臓の収縮同調において重要な役割を果たすことが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、心拍数が高い傾向にあると報告されています。 |
ACHE | ACHE遺伝子はアセチルコリンエステラーゼという酵素を産生する遺伝子であり、神経伝達物質であるアセチルコリンを加水分解してシグナル伝達を終結する機能があります。この遺伝子がAG型GG型の場合、心拍数が高い傾向にあると報告されています。 |
FADS1 | FADS1遺伝子は脂肪酸不飽和化酵素を産生する遺伝子であり、多価不飽和脂肪酸の生合成に関与しています。この遺伝子がAA型AG型の場合、心拍数が高い傾向にあると報告されています。 |
SYT10 | SYT10遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AC型の場合、心拍数が高い傾向にあると報告されています。 |
MYH6 | MYH6遺伝子は筋収縮に関与するミオシンタンパク質の一部を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、心拍数が高い傾向にあると報告されています。 |
FLRT2 | FLRT2遺伝子は細胞接着分子の一種を産生する遺伝子であり、発生初期での血管形成や神経の発達に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、心拍数が高い傾向にあると報告されています。 |
HCN4 | HCN4遺伝子はカリウムチャネルの一種を産生する遺伝子であり、心臓の拍動に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TG型の場合、心拍数が高い傾向にあると報告されています。 |
KIAA1755 | KIAA1755遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。この遺伝子がTC型CC型の場合、心拍数が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
血液中のIgE濃度
項目概要
IgEとはイムノグロブリンEの略称で、アレルギー反応に関与する抗体たんぱく質(免疫グロブリン)の1つです。
通常時は免疫グロブリンの中では最も量が少ないものですが、免疫反応に関わる細胞の表面に結合しており、アレルギーの原因物質(アレルゲン)が体内に侵入するのを待ち構えています。
そして、アレルゲンが体内に侵入するとアレルギーの誘発物質であるヒスタミンの放出を促進し、花粉症やアレルギー性鼻炎、喘息やアトピーなどを引き起こします。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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ANXA3 | ANXA3遺伝子はシグナル伝達経路において細胞増殖の調節の役割を担うタンパク質を産生する遺伝子の一つです。この遺伝子がTC型CC型の場合、血液中のIgE濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
HLA-C | HLA-C遺伝子は免疫応答において、自己と非自己を見分けるための目印となるタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がCG型GG型の場合、血液中のIgE濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
血液中のIgG濃度
項目概要
IgGとはイムノグロブリンGの略称で、免疫反応に関与する抗体たんぱく質(免疫グロブリン)の1つです。イムノグロブリンの中で血液中に最も多く含まれています。
IgGが関わる免疫反応のプロセスは数時間から数日間と緩やかであるため、このタイプの反応は「遅延型」と呼ばれています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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TNFSF13 | TNFSF13遺伝子はB細胞の発生に必要なタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、血液中のIgG濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
TNFRSF13B | TNFRSF13B遺伝子は体液性免疫に機能するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がCG型GG型の場合、血液中のIgG濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
肝臓酵素レベル(ALT)
項目概要
アラニントランスアミナーゼ(ALT)は肝臓にある酵素の一種で、糖新生やアミノ酸の代謝などに関与しています。
ALTは肝臓になんらかの障害が発生すると血液中に漏れ出てくることが知られているため、血液中のALT濃度は肝臓の状態を評価する指標として、健康診断などで用いられています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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HSD17B13 | HSD17B13遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AG型の場合、肝臓酵素レベル(ALT)が高い傾向にあると報告されています。 |
CPN1 | CPN1遺伝子はC末端側からタンパク質を分解するメタロプロテアーゼの一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TA型の場合、肝臓酵素レベル(ALT)が高い傾向にあると報告されています。 |
PNPLA3 | PNPLA3遺伝子はトリアシルグリセロール分解酵素を産生する遺伝子であり、エネルギーの使用と貯蔵のバランスに関与していると考えられています。この遺伝子がCG型GG型の場合、肝臓酵素レベル(ALT)が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
肝臓酵素レベル(ALP)
項目概要
アルカリフォスファターゼ(ALP)は肝臓を含むさまざまな部位に存在している酵素で、リン酸化合物の代謝に関与しています。
肝障害により胆汁うっ滞が起きると、胆汁中のALPが血液中に漏れ出て、血液中のALP濃度が上昇することが知られています。そのため血液中のALP濃度は、肝臓および胆汁の流れの状態を評価する指標として健康診断などで用いられています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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NBPF3 | NBPF3遺伝子は遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTG型GG型の場合、肝臓酵素レベル(ALP)が高い傾向にあると報告されています。 |
ABCB11 | ABCB11遺伝子はABCトランスポーターの一種を産生する遺伝子であり、様々な物質(胆汁酸や環状ヌクレオチドなど)の細胞内外への輸送に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TG型の場合、肝臓酵素レベル(ALP)が高い傾向にあると報告されています。 |
ALDH5A1 | ALDH5A1遺伝子はエネルギー代謝や神経伝達物質の代謝に重要なアルデヒド脱水素酵素ファミリーの1つを産生する遺伝子です。この遺伝子がAC型CC型の場合、肝臓酵素レベル(ALP)が高い傾向にあると報告されています。 |
PPP1R3B | PPP1R3B遺伝子はセリンスレオニン脱リン酸化酵素の触媒サブユニットを産生する遺伝子で、肝臓や骨筋肉組織でグリコーゲン合成の制御に関与していると考えられています。この遺伝子がTA型AA型の場合、肝臓酵素レベル(ALP)が高い傾向にあると報告されています。 |
ALDOB | ALDOB遺伝子はクエン酸回路や果糖(フルクトース)の代謝に重要な酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がCC型CG型の場合、肝臓酵素レベル(ALP)が高い傾向にあると報告されています。 |
ABO | ABO遺伝子は糖転移酵素を産生する遺伝子であり、血液型(ABO式)の決定に重要な機能を持つことが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、肝臓酵素レベル(ALP)が高い傾向にあると報告されています。 |
JMJD1C, NRBF2 | JMJD1C遺伝子はヒストンの脱メチル化酵素を産生する遺伝子であると考えられています。この遺伝子がAG型GG型の場合、肝臓酵素レベル(ALP)が高い傾向にあると報告されています。 |
FADS1 | FADS1遺伝子は脂肪酸不飽和化酵素を産生する遺伝子であり、多価不飽和脂肪酸の生合成に関与しています。この遺伝子がAA型AG型の場合、肝臓酵素レベル(ALP)が高い傾向にあると報告されています。 |
ST3GAL4 | ST3GAL4遺伝子は糖転移酵素タンパク質のひとつを産生する遺伝子で、ゴルジ体でタンパク質の分解や分泌に関与すると考えられています。この遺伝子がTT型TC型の場合、肝臓酵素レベル(ALP)が高い傾向にあると報告されています。 |
HP | HP遺伝子はハプトグロビンを産生する遺伝子です。この遺伝子がCC型CG型の場合、肝臓酵素レベル(ALP)が高い傾向にあると報告されています。 |
ASGR1 | ASGR1遺伝子アシアロ糖タンパク受容体の一部を産生する遺伝子であり、血清中の糖タンパク質の恒常性に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、肝臓酵素レベル(ALP)が高い傾向にあると報告されています。 |
FUT2 | FUT2遺伝子はフコシル基転移酵素の一種を産生する遺伝子であり、この遺伝子はABO式血液型の判定に使われる抗原が唾液中などにも分泌するタイプか否かの決定にも関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、肝臓酵素レベル(ALP)が高い傾向にあると報告されています。 |
ABHD12 | ABHD12遺伝子は神経伝達物質の一種を分解する酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、肝臓酵素レベル(ALP)が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
肝臓酵素レベル(γGTP)
項目概要
γグルタミルトランスフェラーゼ(γGTPあるいはGGT)は肝臓を含むさまざまな部位に存在している酵素です。
肝障害により胆汁うっ滞が起きると、胆汁中のγGTPが血液中に漏れ出て、血液中のγGTP濃度が上昇することが知られています。そのため、血液中のγGTP濃度は肝臓および胆汁の流れの状態を評価する指標として、健康診断などで用いられています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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EPHA2 | EPHA2遺伝子はエフリン(EPH)と呼ばれるタンパク質を受け取る受容体を産生する遺伝子であり、特に神経系の発達に関与することが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
KYAT1/CCBL2 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはKYAT1やCCBL2などの遺伝子があります。この部位がAA型AC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
DENND2D | DENND2D遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかしこの遺伝子がTT型TC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
EFNA1 | EFNA1遺伝子はエフリン(EPH)と呼ばれるタンパク質の一種を産生する遺伝子であり、特に神経系や赤血球の生成に関与していることが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
GCKR, C2orf16 | GCKR遺伝子はグルコキナーゼ制御因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
STAT4 | STAT4遺伝子はヘルパーT細胞の分化を制御するために必要なタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
EFHD1 | EFHD1遺伝子はカルシウムイオンに結合するタンパク質の1つを産生する遺伝子で、細胞分裂、神経におけるシナプス伝達、細胞骨格の再構成、ミトコンドリアの活性化といったさまざまな細胞内プロセスに関与していると考えられています。この遺伝子がTT型TG型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
SLC2A2 | SLC2A2遺伝子は双方向性のブドウ糖輸送に関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
ZNF827 | ZNF827遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTC型CC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
CDH6 | CDH6遺伝子は細胞接着に重要な働きをしているカドヘリンタンパク質の一種を産生する遺伝子であり、細胞分化と形態形成に関与することが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
ITGA1 | ITGA1遺伝子はインテグリン受容体のα1サブユニットを産生する遺伝子で、細胞間接着や炎症反応、組織内の線維形成に関与すると考えられています。この遺伝子がTC型CC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
MLIP | MLIP遺伝子は核内マトリックスタンパク質のLMNAと相互作用するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
MLXIPL | MLXIPL遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、トリグリセリド合成遺伝子の発現を制御することが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
DLG5 | DLG5遺伝子は細胞膜に結合するグアニル酸のリン酸化酵素のひとつを産生する遺伝子で、細胞間の接着や細胞骨格の維持に関与します。この遺伝子がAA型AT型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
HNF1A | HNF1A遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、肝臓に特異的な遺伝子の発現を制御していることが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
EXOC3L4/C14orf73 | C14orf73遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTC型CC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
RORA | RORA遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、 ROR response elements (RORE)という配列を転写制御領域に持つ遺伝子群の発現を促進させます。この遺伝子がAA型AC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
CD276 | CD276遺伝子はT細胞を介する免疫応答の調節に関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
DYNLRB2 | DYNLRB2遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
FLJ37644, SOX9 | SOX9遺伝子は軟骨細胞の分化時に作用するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がCC型CG型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
ATP8B1 | ATP8B1遺伝子はATP分解酵素の一種を産生する遺伝子であり、リン脂質を移動させることで細胞膜を維持する機能があることが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
NEDD4L | NEDD4L遺伝子はE3ユビキチンリガーゼの一種を産生する遺伝子であり、ナトリウムチャネルのENaCの制御を介してナトリウムの輸送に関与していることが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
FUT2 | FUT2遺伝子はフコシル基転移酵素の一種を産生する遺伝子であり、この遺伝子はABO式血液型の判定に使われる抗原が唾液中などにも分泌するタイプか否かの決定にも関与することが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
MICAL3 | MICAL3遺伝子はモノオキシゲナーゼを産生する遺伝子であり、細胞内骨格タンパク質のアクチンの脱重合に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
GSTT1 | GSTT1遺伝子はグルタチオン-S-トランスフェラーゼの一種を産生する遺伝子であり、体内に取り込まれたさまざまな物質の解毒に関わることが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、肝臓酵素レベル(γGTP)が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
長寿
項目概要
2014年の日本人の平均寿命は男性で80.50歳、女性は86.83歳と公表されました。日本人は世界的に見れば長寿の傾向にあると言えます。
長寿の方々の遺伝子を解析することで、長寿になりやすい遺伝的な特徴が見られるかどうかという研究が行われ、いくつかの遺伝的特徴が明らかにされました。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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FOXO3 | FOXO3遺伝子はフォークヘッド型転写因子を産生する遺伝子の一種であり、アポトーシス(細胞自身によって計画された細胞死)に関与すると考えられています。この遺伝子がTG型GG型の場合、長寿が長寿傾向にあると報告されています。 |
PON1 | PON1遺伝子はアリルエステラーゼを産生する遺伝子であり、かつて使用されていた有害な殺虫剤パラチオンの毒性に関与していることが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、長寿が長寿傾向にあると報告されています。 |
ND2 | ND2遺伝子はミトコンドリアのNADH脱水素酵素の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型の場合、長寿が長寿傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
乗り物酔い
項目概要
車や船、飛行機などの乗り物に乗ると気分が悪くなる症状を乗り物酔いと言います。乗り物酔いは三半規管が感じる位置情報と実際の位置情報のズレにより感覚の混乱が起きて生じると考えられています。
発症年齢・発症率について
三半規管の発達が十分でない子供や、三半規管の弱い方に起きやすいと言われています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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PRDM16 | PRDM16遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、他のタンパクと複合体を形成することで、褐色脂肪細胞の産生に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、乗り物酔いしやすい傾向にあると報告されています。 |
RWDD3 | RWDD3遺伝子はUBCC9というSUMO付加酵素によるタンパク質のSUMO化を促進するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、乗り物酔いしにくい傾向にあると報告されています。 |
GPD2 | GPD2遺伝子はグリセロール3リン酸をジヒドロキシアセトンリン酸塩に変換する酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、乗り物酔いしやすい傾向にあると報告されています。 |
UBE2E2 | UBE2E2遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAG型GG型の場合、乗り物酔いしやすい傾向にあると報告されています。 |
PVRL3 | PVRL3遺伝子はnectinファミリーに属する細胞接着因子を産生する遺伝子で、細胞の運動や増殖に関与しています。この遺伝子がAG型GG型の場合、乗り物酔いしにくい傾向にあると報告されています。 |
CPNE4 | CPNE4遺伝子はカルシウム依存性のリン脂質結合性タンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAC型CC型の場合、乗り物酔いしにくい傾向にあると報告されています。 |
NLGN1 | NLGN1遺伝子はニューロキシンという受容体に結合するリガンドを産生する遺伝子であり、神経伝達やシナプス結合に関与することが知られています。この遺伝子がAC型CC型の場合、乗り物酔いしにくい傾向にあると報告されています。 |
MUTED | MUTED遺伝子はBLOC-1と呼ばれる複合体の一部を産生するタンパク質です。この複合体はメラノソームや血小板濃染顆粒の生成に関与することが知られています。この遺伝子がGG型GC型の場合、乗り物酔いしやすい傾向にあると報告されています。 |
AUTS2 | AUTS2遺伝子は転写制御因子の一種を産生する遺伝子であり、神経発生に重要な遺伝子発現の制御などに関わっていることが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、乗り物酔いしやすい傾向にあると報告されています。 |
ACO1 | ACO1遺伝子はTCA回路に必須の酵素を産生する遺伝子です。また、細胞内の鉄イオン濃度に応じて、鉄結合タンパク質の量を調整する機能も持つことが知られています。この遺伝子がAC型CC型の場合、乗り物酔いしにくい傾向にあると報告されています。 |
GPR26 | GPR26遺伝子はGタンパク質共役型受容体の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTG型GG型の場合、乗り物酔いしにくい傾向にあると報告されています。 |
CBLN4 | CBLN4遺伝子は神経の発達や機能に関与する分泌因子の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、乗り物酔いしやすい傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
心電図の特徴(PR間隔)
項目概要
心臓は微弱な電気信号を発しながら動いており、その電気の強度を見る方法が心電図です。心電図の波形の各部位にはP波、Q波などの名称が付いています。
PR間隔は、P波の初めからQRS波の初めまでの時間のことです。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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SLC8A1 | SLC8A1遺伝子はナトリウム/カルシウム交換輸送体を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、PR間隔が長い傾向にあると報告されています。 |
EXOG, SCN5A, SCN10A | SCN10A遺伝子はテトロドトキシン耐性電位開口型ナトリウムチャネルの一部を形成するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がCC型CG型の場合、PR間隔が長い傾向にあると報告されています。 |
CAV1, CAV2 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍には細胞膜の陥没現象(カベオラ)に関わる重要なタンパク質の一種を産生する遺伝子があります。この部位がAC型CC型の場合、PR間隔が長い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
心電図の特徴(QRS間隔)
項目概要
心臓は微弱な電気信号を発しながら動いており、その電気の強度を見る方法が心電図です。心電図の波形の各部位にはP波、Q波などの名称が付いています。
QRS間隔はQRS波の初めから終りまでの時間のことです。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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PRDM16 | PRDM16遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、他のタンパクと複合体を形成することで、褐色脂肪細胞の産生に関与することが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、QRS間隔が短い傾向にあると報告されています。 |
PRDM6 | PRDM6遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、血管平滑筋の収縮に関与すると考えられています。この遺伝子がTT型TC型の場合、QRS間隔が短い傾向にあると報告されています。 |
SETBP1 | SETBP1遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AG型の場合、QRS間隔が長い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
心電図の特徴(QT間隔)
項目概要
心臓は微弱な電気信号を発しながら動いており、その電気の強度を見る方法が心電図です。心電図の波形の各部位にはP波、Q波などの名称が付いています。
Q波の初めからT波の終わりまでの時間のことです。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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RNF207 | RNF207遺伝子は心臓の再分極に関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がCC型CG型の場合、QT間隔が長い傾向にあると報告されています。 |
NOS1AP | NOS1AP遺伝子はニューロンの一酸化窒素合成酵素に結合するタンパク質の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、QT間隔が長い傾向にあると報告されています。 |
ATP1B1 | ATP1B1遺伝子は細胞内でのカルシウム濃度の調節に関わるタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、QT間隔が長い傾向にあると報告されています。 |
SLC8A1 | SLC8A1遺伝子はナトリウム/カルシウム交換輸送体を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、QT間隔が短い傾向にあると報告されています。 |
SCN5A | SCN5A遺伝子は電位依存性ナトリウムチャネルのサブユニットを産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、QT間隔が短い傾向にあると報告されています。 |
PLN | PLN遺伝子はホスホランバンというタンパク質を産生する遺伝子であり、カルシウムポンプの阻害機能を介して、心筋の収縮と弛緩に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、QT間隔が長い傾向にあると報告されています。 |
KCNH2 | KCNH2遺伝子は細胞内外のカリウムの輸送に関わる電位依存性カリウムチャネルの一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、QT間隔が短い傾向にあると報告されています。 |
KCNQ1 | KCNQ1遺伝子は電位依存性カリウムチャネルの一種を産生する遺伝子であり、心筋の活動電位の再分極段階に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、QT間隔が長い傾向にあると報告されています。 |
LITAF | LITAF遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、TNFαという遺伝子の制御に関わっていることが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、QT間隔が長い傾向にあると報告されています。 |
NDRG4 | NDRG4遺伝子は細胞周期の進行や星状細胞の生存に必要なタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、QT間隔が長い傾向にあると報告されています。 |
KCNJ2 | KCNJ2遺伝子は細胞内外のカリウムの輸送に関わる電位依存性カリウムチャネルの一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、QT間隔が短い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
睡眠時間
項目概要
平成27年の国民健康・栄養調査では、日本人の睡眠時間で最も多いのが「6時間以上7時間未満」と報告されました。一方で、平成19年以降、6時間以下の睡眠時間の割合が増え続けているとの報告もあり、仕事や家事・育児に追われて睡眠時間が削られている現代社会の問題点も浮き彫りにされています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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PAX8, LOC101927400, CBWD2 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはPAX8やLOC101927400, CBWD2などの遺伝子があります。この部位がTC型CC型の場合、睡眠時間が長い傾向にあると報告されています。 |
FLOT1, LINC00243, IER3 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはFLOT1やLINC00243, IER3などの遺伝子があります。この部位がAG型GG型の場合、睡眠時間が短い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
テロメアの長さ
項目概要
テロメアとは染色体の末端に存在するゲノムの保護構造のことであり、6塩基のDNA配列が何度も繰り返す構造になっています。この繰り返し配列の長さ(テロメアの長さ)は、DNAの複製が行われる度に短くなっていき、一定の長さ以下になると細胞分裂が停止してしまいます。つまり、テロメアは細胞分裂の回数を規定する回数券のようなもの、ということができるでしょう。そのため、テロメアの長さは寿命の指標の1つとして考えられています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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TERC | TERC遺伝子は染色体の末端を伸長させる役割を果たします。この遺伝子がCG型GG型の場合、テロメアの長さが短い傾向にあると報告されています。 |
TERC | TERC遺伝子は染色体の末端を伸長させる役割を果たします。この遺伝子がAG型GG型の場合、テロメアの長さが長い傾向にあると報告されています。 |
OBFC1 | OBFC1遺伝子はDNA複製に関わるタンパク質の一種を産生する遺伝子であり、DNA複製の開始に関与することが知られています。また、染色体の末端を保護する機能も持つようです。この遺伝子がAA型AC型の場合、テロメアの長さが長い傾向にあると報告されています。 |
CTC1 | CTC1遺伝子は染色体の末端を保護するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、テロメアの長さが短い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
血液中の甲状腺ホルモン濃度
項目概要
甲状腺は喉仏のすぐ下にある蝶のような形をした臓器であり、甲状腺ホルモンを作る機能を持っています。甲状腺ホルモンは細胞の基礎的な活動レベルを上げる働きを持っています。糖質や脂質、タンパク質、さらにはビタミンの代謝も制御する機能があり、細胞がエネルギーをどのように使用するかを決定する重要な司令塔の役割を担っています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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DIO1 | DIO1遺伝子は甲状腺ホルモンT4からヨードを1つ外し、活性の高いT3に変換させる酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AC型の場合、血液中の甲状腺ホルモン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
AADAT | AADAT遺伝子はアミノ基を転移する酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、血液中の甲状腺ホルモン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
FOXE1 | FOXE1遺伝子はフォークヘッド型転写因子の一種を産生する遺伝子であり、甲状腺の形態形成に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、血液中の甲状腺ホルモン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
LHX3 | LHX3遺伝子はLIMドメインを持つ転写因子の一種を産生する遺伝子であり、脳下垂体の形成に関与することが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、血液中の甲状腺ホルモン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
夜型傾向
項目概要
人には体内時計(概日リズム)と呼ばれる周期があることが知られています。ところが、実際には夜寝る時間が遅い夜更かしタイプの人がいます。このような夜更かしタイプの人と遺伝子の間に関連があるかどうかを調べる研究が行われ、この夜更かしタイプの人にはある遺伝的な特徴があることが明らかにされました。
この項目では、上記の遺伝的な特徴を解析することで、夜に寝る時間が遅くなりがちかどうか遺伝的傾向を調べます。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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CLOCK | CLOCK遺伝子は概日リズム(体内時計)の制御に関わる中心的な遺伝子です。この遺伝子の活動により、他の多数の概日リズム(体内時計)関連遺伝子が制御されていることが知られています。この遺伝子がCC型の場合、夜型傾向にあると報告されています。 |
NPSR1 | NPSR1遺伝子は神経ペプチドSという神経伝達物質の受容体の一種を産生する遺伝子です。様々な役割を持っていると考えられており、細胞増殖の制御や喘息などのアレルギー性疾患の発症にも関連があると考えられています。この遺伝子がAT型TT型の場合、夜型傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
歯ぎしり
項目概要
寝ている際に歯を擦り合わせる行為を歯ぎしりと言います。歯が摩り減るなど、歯ぎしりをしている本人の歯の健康にも良くないばかりか、その騒音で周囲の人にも不快な思いをさせてしまうことがあります。この歯ぎしりをするタイプの人と遺伝子の間に関連があるかどうかの研究が行われ、歯ぎしりをするタイプの人にはある遺伝的な特徴があることが明らかにされました。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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HTR2A | HTR2A遺伝子はセロトニンという神経伝達物質の受容体を産生する遺伝子の一種です。ヒトの精神状態との関連が深く、気分や行動に影響を与える遺伝子であると考えられています。この遺伝子がTC型CC型の場合、歯ぎしりしやすい傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
カフェイン代謝の速さ
項目概要
コーヒーや紅茶に含まれるカフェインは体内で代謝され、尿とともに排出されます。一般的な人の場合、体内のカフェイン濃度が半分になるまでに掛かる時間は5時間程度と言われています。
ところが、煙草を吸う人や毎日3杯以上のコーヒーを飲む人などでは、カフェイン代謝酵素が強く機能し、カフェインを早く代謝できるように身体の方が適応することが知られています。つまり、煙草を吸う人などはカフェインが効きにくい体質になっていると言えるでしょう。ただし、このカフェイン代謝速度の増強効果には遺伝的影響があることが報告されており、遺伝子の影響によってカフェイン代謝が速くなる人とそうでない人がいるようです。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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CYP1A2 | CYP1A2遺伝子は薬剤の代謝やコレステロール・ステロイドの合成などに関わるシトクロムP450というグループに属するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子は、特にカフェインの代謝に関与していることが知られています。この遺伝子がAA型の場合、カフェイン代謝の速さが速い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
アルコール代謝
項目概要
飲酒によって体内に吸収されたアルコールは、アセトアルデヒドという物質に変換されます。このアセトアルデヒドという物質は毒性の高い物質であり、二日酔いの原因になることが知られています。
アセトアルデヒドは体内にあるアセトアルデヒド脱水素酵素によって無毒な物質へと変換されますが、この酵素の遺伝子の違いによって、代謝できる人、ほとんど代謝できない人、代謝できない人がいることが分かっています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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ALDH2 | ALDH2遺伝子はアルコール代謝の中間産物であるアセトアルデヒドを分解し、無毒化するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、アルデヒドを分解できるタイプであると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
アルコール代謝2
項目概要
この項目はお客様からのご要望の多かったアルコール代謝に関連する遺伝子検査の項目です。
体内でアルコールを分解する経路には
(1) アルコールを二日酔いの原因物質であるアルデヒドに分解する
(2) 二日酔いの原因物質であるアルデヒドを無害な物質へと分解する
の2段階があります。
(1)の段階にはADH1BとCYP2E1という遺伝子が、(2)の段階にはALDH2という遺伝子が関与しており、お酒の強さに関わるのは(2)のALDH2遺伝子多型と言われています。
一方、(1)のADH1Bはお酒に酔った状態の持続時間に関わるとも言われておりますが、科学的に明確な結果が出ていない場合もあり、未だその影響には議論の余地があります。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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ADH6, ADH1B | ADH1B遺伝子はアルコールを分解する酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、アルコールをアルデヒドに分解する能力が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
塩分摂取による血圧変化
項目概要
塩分を摂取すると血液中のナトリウム濃度が上昇し、血圧が上昇することが知られています。ところが、この感受性には個人差があることが分かっています。つまり、同じ量の塩分を摂取したとしても血圧が上がりやすいタイプの人と上がりにくいタイプの人がいるということです。
※注 この項目で調べている内容は、塩分摂取時に血圧が上がりやすいかどうかであり、味覚としての塩分の感じやすさではありません。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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CYP3A5 | CYP3A5遺伝子は薬物代謝やコレステロールの合成などに関与する多くの反応を触媒する酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がGG型の場合、塩分摂取による血圧変化が大きい傾向にあると報告されています。 |
AGT | AGT遺伝子は血圧の維持に関与するタンパク質であるアンジオテンシンを産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、塩分摂取による血圧変化が大きい傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
髪の形状
項目概要
日本人の髪は欧米人に比べると太く、ストレートであると言われています。実際、日本人の髪の太さの平均値は0.07~0.1 mmであり、欧米人の平均値の0.05 mmよりも太めです。そして、この髪の太さが、まっすぐな髪の形状を生み出していると考えられています。
なお、髪の太さは性別や成長時期によっても変化し、一般的に男性よりも女性、子供よりも大人の方が髪は太めになる傾向があります。
欧米人とアジア人を比較した研究成果から、髪の太さに関わる遺伝子が同定されました。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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EDAR | EDAR遺伝子はエクトジスプラシンAという物質の受容体であり、髪の発達に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、髪の形状が太い傾向にあると報告されています。 |
FGFR2 | FGFR2遺伝子は線維芽細胞成長因子の受容体の一種を産生する遺伝子であり、細胞増殖と分化に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TG型の場合、髪の形状が太い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
アクリルアミドの解毒能力
項目概要
フライドポテトやポテトチップスなど、でんぷんを高温で加熱調理するとアクリルアミドという発がん性物質が発生することが知られています。
このアクリルアミドという有害物質の分解(解毒)に関わる遺伝子にはさまざまな遺伝子が関与していますが、関連遺伝子の一部に個人差があることが知られています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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EPHX1 | EPHX1遺伝子はエポキシド加水分解酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、アクリルアミドの解毒能力が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
光くしゃみ反射
項目概要
光くしゃみ反射とは、晴れた屋外に出た時や太陽の光が目に入った時など、まぶしさを感じると反射的にくしゃみが出る現象のことを言います。光くしゃみ反射は日本人の約25%の人が起こすと言われています。光くしゃみ反射を起こす人の家族には、光くしゃみ反射を起こす人が多いことから遺伝的な影響があると考えられています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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ZEB2 | ZEB2遺伝子はDNAに結合し遺伝子発現を調節する因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、光くしゃみ反射を起こしやすい傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
目の色
項目概要
日本人の目の色は黒と思われがちですが、実際には暗めの茶色(ダークブラウン)の方がほとんどです。これはメラニン色素の量の多さによって決まります。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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OCA2 | OCA2遺伝子は低分子の物質(特にチロシン)の輸送に関与するタンパク質を産生する遺伝子と考えられており、肌や目の色に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、目の色が濃い傾向にあると報告されています。 |
OCA2 | OCA2遺伝子は低分子の物質(特にチロシン)の輸送に関与するタンパク質を産生する遺伝子と考えられており、肌や目の色に関与することが知られています。この遺伝子がAA型AC型の場合、目の色が濃い傾向にあると報告されています。 |
OCA2 | OCA2遺伝子は低分子の物質(特にチロシン)の輸送に関与するタンパク質を産生する遺伝子と考えられており、肌や目の色に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、目の色が濃い傾向にあると報告されています。 |
HERC2 | HERC2遺伝子はE3ユビキチンライゲースを産生する遺伝子であり、標的タンパク質の分解などに関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、目の色が濃い傾向にあると報告されています。 |
HERC2 | HERC2遺伝子はE3ユビキチンライゲースを産生する遺伝子であり、標的タンパク質の分解などに関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、目の色が濃い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
心臓脂肪の付きやすさ
項目概要
心臓は全身に血液を送るためのポンプの役割を持つ重要な器官です。この心臓の周囲に脂肪が付くと、心筋梗塞を含む心臓病のリスクが上昇することが知られています。この心臓周囲脂肪の付きやすさには、個人差があることが知られています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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TRIB2 | TRIB2遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AG型の場合、心臓脂肪が付きにくい傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
血液中の尿素窒素濃度
項目概要
血液中の尿素濃度を測定するためには、その測定原理上、尿素の中に含まれる窒素原子の量で測定されます。その値が血液中の尿素窒素濃度です。
腎臓機能が落ちると血液中の尿素をろ過する能力が落ち、血液中の尿素窒素濃度が上昇してしまいます。そのため、血液中の尿素窒素濃度は腎臓機能を評価するための指標の1つとして利用されています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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MTX1, GBA | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはMTX1やGBAなどの遺伝子があります。この部位がAA型AG型の場合、血液中の尿素窒素濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
PAX8 | PAX8遺伝子PAXファミリーに属する転写因子の一種であり、胎児期の発生において重要な役割を果たす転写因子である。この遺伝子がGG型GC型の場合、血液中の尿素窒素濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
LRIG1, KBTBD8 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはLRIG1やKBTBD8などの遺伝子があります。この部位がAA型AC型の場合、血液中の尿素窒素濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
MECOM | MECOM(MDS1)遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、造血、アポトーシス(細胞自身によって計画された細胞死)、発生、細胞分化や増殖などに関与すると考えられています。この遺伝子がTC型CC型の場合、血液中の尿素窒素濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
UNCX | UNCX遺伝子は体細胞形成や神経発生などに関与するホメオボックス転写因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TA型の場合、血液中の尿素窒素濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
MPPED2, DCDC5 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはMPPED2やDCDC5などの遺伝子があります。この部位がTC型CC型の場合、血液中の尿素窒素濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
C12orf51 | C12orf51(HECTD4)遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、血液中の尿素窒素濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
WDR72 | WDR72遺伝子は歯のエナメル質の正常な形成に重要な役割を担う遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、血液中の尿素窒素濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
BCAS3 | BCAS3遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAG型GG型の場合、血液中の尿素窒素濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
SLC14A2 | SLC14A2遺伝子は尿素の輸送に関わるタンパク質を産生する遺伝子です。 この遺伝子がAA型AG型の場合、血液中の尿素窒素濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
GNAS | GNAS遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、血液中の尿素窒素濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
血液中のクレアチニン濃度
項目概要
生物はATPという物質をADPに変換する際に生み出されるエネルギーを活動エネルギーとして利用しています。エネルギーを失ったADPを再びATPに戻す(リサイクルする)ためにはクレアチンという物質を分解する必要があります。このクレアチンの分解産物がクレアチニンです。クレアチニンは腎臓でろ過されて尿として身体から排出されます。
腎臓がなんらかの障害を起こすと、クレアチニンの排出がうまくいかなくなり、血液中のクレアチニン濃度が上昇することが知られています。そのため、腎臓の状態を評価する指標として、健康診断の際などに測定されます。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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SHROOM3 | SHROOM3遺伝子は細胞の形を制御するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、血液中のクレアチニン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
MHC | MHC(主要組織適合複合体)領域は免疫系において自他を識別するために極めて重要な役割を担う遺伝子領域です。この遺伝子がCG型GG型の場合、血液中のクレアチニン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
UNCX | UNCX遺伝子は体細胞形成や神経発生などに関与するホメオボックス転写因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TA型の場合、血液中のクレアチニン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
MPPED2, DCDC5 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはMPPED2やDCDC5などの遺伝子があります。この部位がAA型AG型の場合、血液中のクレアチニン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
ALDH2 | ALDH2遺伝子はアルコール代謝の中間産物であるアセトアルデヒドを分解し、無毒化するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、血液中のクレアチニン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
WDR72 | WDR72遺伝子は歯のエナメル質の正常な形成に重要な役割を担う遺伝子です。この遺伝子がAA型AC型の場合、血液中のクレアチニン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
UMOD | UMOD遺伝子は腎臓や尿路中でのカルシウムの結晶化を防ぐウロモジュリンタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、血液中のクレアチニン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
TBX2 | TBX2遺伝子は発達プロセスの調節に関与する転写因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、血液中のクレアチニン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
推算糸球体濾過量
項目概要
推算糸球体濾過量とは健康診断の際にeGFRcreatあるいはeGFR書かれた項目のことです。
腎臓機能を評価するための指標として利用されています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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SHROOM3 | SHROOM3遺伝子は細胞の形を制御するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、推算糸球体濾過量が少ない傾向にあると報告されています。 |
MHC | MHC(主要組織適合複合体)領域は免疫系において自他を識別するために極めて重要な役割を担う遺伝子領域です。この遺伝子がCG型GG型の場合、推算糸球体濾過量が少ない傾向にあると報告されています。 |
UNCX | UNCX遺伝子は体細胞形成や神経発生などに関与するホメオボックス転写因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TA型の場合、推算糸球体濾過量が少ない傾向にあると報告されています。 |
MPPED2, DCDC5 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはMPPED2やDCDC5などの遺伝子があります。この部位がAA型AG型の場合、推算糸球体濾過量が少ない傾向にあると報告されています。 |
WDR72 | WDR72遺伝子は歯のエナメル質の正常な形成に重要な役割を担う遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、推算糸球体濾過量が少ない傾向にあると報告されています。 |
UMOD | UMOD遺伝子は腎臓や尿路中でのカルシウムの結晶化を防ぐウロモジュリンタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、推算糸球体濾過量が少ない傾向にあると報告されています。 |
BCAS3 | BCAS3遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、推算糸球体濾過量が多い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
甲状腺の大きさ
項目概要
甲状腺は喉仏のすぐ下にある蝶のような形をした臓器であり、甲状腺ホルモンを作る機能を持っています。
甲状腺の大きさには個人差があることが知られています。このような個人差を遺伝子レベルで解析する研究が行われ、遺伝的影響があることが明らかにされています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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CAPZB | CAPZB遺伝子は細胞骨格(アクチンフィラメント)の末端に結合するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AC型の場合、甲状腺が小さい傾向にあると報告されています。 |
FGF7 | FGF7遺伝子は線維芽細胞成長因子に属するタンパク質の一種を産生する遺伝子であり、特に角化細胞の生育に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、甲状腺が小さい傾向にあると報告されています。 |
LOC105371356 | LOC105371356遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、甲状腺が大きい傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
フィッシャー比
項目概要
フィッシャー比とは、血液中に含まれる分枝鎖アミノ酸と芳香族アミノ酸の比率のことです。肝機能に異常が起きると血液中の芳香族アミノ酸の量が増え、フィッシャー比が下がることが知られています。そのためフィッシャー比は肝機能の状態を知るための指標として利用されています。
(分枝鎖アミノ酸とはイソロイシン・ロイシン・バリンの3種類のアミノ酸の総称で、芳香族アミノ酸とはチロシン・フェニルアラニンなどの芳香環という構造体を持つアミノ酸の総称です)
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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PPM1K | PPM1K遺伝子はMn2+/Mg2+依存性タンパク質脱リン酸化酵素を産生する遺伝子であり、ミトコンドリア膜透過性遷移孔の制御に関わっていることが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、フィッシャー比が高い傾向にあると報告されています。 |
SLC2A4 | SLC2A4遺伝子はインスリン制御型促進性グルコース輸送体を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、フィッシャー比が低い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
収縮期血圧
項目概要
収縮期血圧とは、心臓が血液を送り出すために収縮した状態での血圧を言います。この時、最も血圧が高くなることから、最高血圧とも言います。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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GRB14, FIGN | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはGRB14やFIGNなどの遺伝子があります。この部位がTC型CC型の場合、収縮期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
FGF5 | FGF5遺伝子は線維芽細胞成長因子に属するタンパク質の一種を産生する遺伝子であり、細胞の生育や形態形成、組織の修復などに関与することが知られています。この遺伝子がTT型TA型の場合、収縮期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
NPR3 | NPR3遺伝子はナトリウム利尿ペプチド受容体の一種を産生する遺伝子であり、細胞外にいるナトリウム利尿ペプチドをエンドサイトーシスを使って除去する機能があります。この遺伝子がTC型CC型の場合、収縮期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
NT5C2, CNNM2, CYP17A1 | NT5C2遺伝子はプリン代謝に重要な加水分解酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、収縮期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
ATP2B1 | ATP2B1遺伝子は細胞内でのカルシウム濃度の調節に関わるタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、収縮期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
RPL6, ALDH2, PTPN11 | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはRPL6, ALDH2, PTPN11などの遺伝子があります。この部位がAT型TT型の場合、収縮期血圧が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
左心室の内径(拡張期)
項目概要
心臓は左心室、右心室、左心房、右心房の4つの部位に分かれており、全身に血液を送るポンプの役割を持つのは左心室です。
左心室が全身に血液を送るために大きく広がった状態(拡張期)の内径には遺伝的な傾向があることが報告されています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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SLC35F1 | SLC35F1遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAG型GG型の場合、左心室の内径(拡張期)が小さい傾向にあると報告されています。 |
C6orf204, PLN | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位の近傍にはC6orf204やPLNなどの遺伝子があります。この部位がTT型TC型の場合、左心室の内径(拡張期)が大きい傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
大動脈基部の大きさ
項目概要
大動脈は心臓の左心室から出ている最も太い血管です。この大動脈と心臓との結合部周辺を大動脈基部と言い、ここに大動脈弁も含まれます。
この大動脈基部の大きさには遺伝子の影響によって、個人差があることが分かっています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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CCDC100 | CCDC100(CEP120)遺伝子は神経前駆細胞で起きる核移動に関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、大動脈基部が大きい傾向にあると報告されています。 |
PDE3A | PDE3A遺伝子は環状ヌクレオチドを開裂させる酵素を産生する遺伝子であり、血小板の凝集や冠動脈の機能に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、大動脈基部が大きい傾向にあると報告されています。 |
HMGA2 | HMGA2遺伝子は転写を調整するエンハンセオソームの構成因子の一つを産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、大動脈基部が小さい傾向にあると報告されています。 |
SMG6 | SMG6遺伝子は染色体末端の修復や維持を担う複合体の構成成分の1つを産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TG型の場合、大動脈基部が大きい傾向にあると報告されています。 |
SRR | SRR遺伝子はシグナル伝達に関与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTG型GG型の場合、大動脈基部が大きい傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度
項目概要
甲状腺刺激ホルモンとは、脳の下垂体から分泌されるホルモンで、喉ぼとけの近くにある甲状腺という組織を刺激するホルモンです。甲状腺刺激ホルモンに刺激された甲状腺は甲状腺ホルモンを分泌して、全身の活動量を向上させます。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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IGFBP5 | IGFBP5遺伝子はインスリン様成長因子に結合するタンパク質を産生する遺伝子であり、その活性を制御することが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
NR3C2 | NR3C2遺伝子は鉱質コルチコイド受容体の一種を産生する遺伝子であり、ナトリウムの再吸収などを介して、塩と水分のバランス調整に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
PDE8B | PDE8B遺伝子は細胞内シグナル伝達物質であるcAMPの代謝に関わる酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
VEGFA | VEGFA遺伝子は血管内皮細胞の増殖などを誘導する成長因子を産生し、血管新生に必須のタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
SASH1 | SASH1遺伝子は足場タンパク質の一種を産生する遺伝子であり、TLR4シグナル経路に関与すると考えられています。この遺伝子がTT型TC型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
PDE10A | PDE10A遺伝子は環状ヌクレオチドを開裂させる酵素を産生する遺伝子であり、シグナル伝達に関与することが知られています。この遺伝子がGC型CC型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
NRG1 | NRG1遺伝子は細胞間シグナルを媒介する膜糖タンパク質を産生する遺伝子であり、様々な臓器の成長や発生に重要な役割を果していることが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
XKR4 | XKR4遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
GLIS3 | GLIS3遺伝子はジンクフィンガーに属する転写因子を産生する遺伝子であり、膵臓のβ細胞、甲状腺、眼、肝臓や腎臓の発生に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
FOXE1 | FOXE1遺伝子はフォークヘッド型転写因子の一種を産生する遺伝子であり、甲状腺の形態形成に関与することが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
PRDM11 | PRDM11遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
MBIP | MBIP遺伝子はMAP3K12を制御するタンパク質を産生する遺伝子であり、JNK pathwayというシグナル伝達に関与することが知られています。この遺伝子がAA型AG型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
ITPK1 | ITPK1遺伝子はイノシトールトリスリン酸キナーゼという酵素を産生する遺伝子であり、イノシトール四リン酸の合成に関与することが知られています。この遺伝子がAA型AC型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
FGF7 | FGF7遺伝子は線維芽細胞成長因子に属するタンパク質の一種を産生する遺伝子であり、特に角化細胞の生育に関与することが知られています。この遺伝子がTA型AA型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
MIR1179 | MIR1179遺伝子は遺伝子の発現調節に関与する機能性RNAを産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
LOC440389, MAF | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がTT型TC型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が高い傾向にあると報告されています。 |
SOX9 | SOX9遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、軟骨細胞の分化や抗ミュラー管ホルモンの産生に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
INSR | INSR遺伝子はインスリンの受容体を産生する遺伝子です。グルコースの取り込みや放出を制御するインスリンシグナル伝達経路に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TG型の場合、血液中の甲状腺刺激ホルモン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
冷温刺激による血圧変動
項目概要
冷たい水の中に手をいきなり突っ込むと、その温度差に驚いて血管が収縮し、血圧が上昇します。これが冷温刺激による血圧上昇です。特に真冬の脱衣所や浴室で気をつけたい項目ですね。
この血圧の上昇幅には個人差があることが知られています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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AGT | AGT遺伝子は血圧の維持に関与するタンパク質であるアンジオテンシンを産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型の場合、冷温刺激による血圧変動が小さい傾向にあると報告されています。 |
AGTR1 | AGTR1遺伝子は血圧の維持に関与するタンパク質であるアンジオテンシンを受け取る受容体を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型の場合、冷温刺激による血圧変動が小さい傾向にあると報告されています。 |
ACE2 | ACE2遺伝子はアンジオテンシンという物質を活性型に変化させる酵素を産生する遺伝子であり、血管の収縮や膨張、血圧の制御に重要な役割を持っています。この遺伝子がGG型の場合、冷温刺激による血圧変動が大きい傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
足関節/上腕血圧比
項目概要
足関節/上腕血圧比とは、足関節の血圧と上腕の血圧の比を数値化したもので、下肢の動脈硬化および動脈閉塞を評価するのに用いられる指標です。
通常は足関節側の血圧が高いために1以上の値になりますが、動脈硬化や動脈の狭窄などで血流が妨げられていると、足関節側で検出される血圧が下がり、足関節/上腕血圧比が下がります。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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ANRIL | ANRIL遺伝子は遺伝子の活動を制御する機能的RNA分子を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、足関節/上腕血圧比が低い傾向にあると報告されています。 |
BRAP | BRAP遺伝子は他のタンパク質の細胞内での位置を調節するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、足関節/上腕血圧比が低い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
R波の高さ
項目概要
心電図の波形の上向きの幅の狭いピークのことをR波と言います。このR波は心臓が収縮する時の電気の流れを検出したものです。
人間ドックなどでは、このR波のピークの高さなどで心臓の異常を検知しますが、このR波のピークの高さには個人差の影響もあることが知られています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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TBX3 | TBX3遺伝子は発達プロセスの調節に関与する転写因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、R波の高さが低い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
血液中の心筋トロポニンT濃度
項目概要
心筋トロポニンTは、主に心筋にのみ存在しており、トロポミオシンに結合して心筋の収縮などを制御しています。心臓でなんらかの異常が発生すると心筋から血液中に漏出することが知られているため、心臓の状態を評価するための指標として利用されています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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NCOA2 | NCOA2遺伝子は核内ホルモン受容体の働きを補助する転写補助因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AT型の場合、血液中の心筋トロポニンT濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
血液中のインスリン濃度
項目概要
インスリンは膵臓のランゲルハンス島にいるβ細胞から分泌されるホルモンで、血糖値を下げる働きがあります。
インスリンは糖尿病との関連が強く、1型糖尿病は自己免疫疾患によりインスリンを産生する細胞がいなくなってしまったもの、2型糖尿病はインスリンの分泌量が減ったり、インスリンが効きにくくなってしまったものと分類されています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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PANK1 | PANK1遺伝子はパントテン酸リン酸化酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、血液中のインスリン濃度が低い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
乳糖不耐症
項目概要
乳糖不耐症は、牛乳などに含まれる乳糖を分解する酵素が少ない、あるいは活性が弱いために、牛乳を飲んだ時にお腹がゴロゴロしたり、下ったりする症状のことを言います。
通常、新生児の際には母乳を消化する必要があるため乳糖分解酵素の活性が高く、成長するにつれ乳糖分解酵素の活性が落ちていきます。
発症年齢・発症率について
さまざまな調査報告がありますが、日本人の90%程度が乳糖不耐症との報告があります。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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MCM6 | MCM6遺伝子はゲノムの複製の開始に必要なタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、乳糖不耐症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。 |
MCM6 | MCM6遺伝子はゲノムの複製の開始に必要なタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、乳糖不耐症の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
1秒間努力呼気容量(FEV1)
項目概要
1秒間努力呼気容量(FEV1)は1秒間に吐き出せる空気の容量を示す値です。FEV1は努力肺活量(FVC)とともに使用されて肺の弾力性を評価したり、気流閉塞の重症度を分類する際に使用されたりしています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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TNS1 | TNS1遺伝子はアクチン線維に結合するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、1秒間努力呼気容量(FEV1)が大きい傾向にあると報告されています。 |
EVI1 | EVI1(MECOM)遺伝子は転写因子の一種を産生する遺伝子であり、造血やアポトーシス(細胞自身によって計画された細胞死)、細胞の増殖や分化などに関与していると考えられています。この遺伝子がAA型AG型の場合、1秒間努力呼気容量(FEV1)が小さい傾向にあると報告されています。 |
GSTCD | GSTCD遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかしこの遺伝子がAG型GG型の場合、1秒間努力呼気容量(FEV1)が大きい傾向にあると報告されています。 |
HTR4 | HTR4遺伝子はセロトニン受容体の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAC型CC型の場合、1秒間努力呼気容量(FEV1)が大きい傾向にあると報告されています。 |
HTR4 | HTR4遺伝子はセロトニン受容体の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、1秒間努力呼気容量(FEV1)が大きい傾向にあると報告されています。 |
ZKSCAN3 | ZKSCAN3遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAG型GG型の場合、1秒間努力呼気容量(FEV1)が小さい傾向にあると報告されています。 |
CDC123 | CDC123遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、1秒間努力呼気容量(FEV1)が大きい傾向にあると報告されています。 |
C10orf11 | C10orf11(LRMDA)遺伝子の詳細な機能は不明ですが、色素細胞の分化や機能に関与している可能性が示唆されています。この遺伝子がAG型GG型の場合、1秒間努力呼気容量(FEV1)が小さい傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
FEV1とFVCの比率
項目概要
FEV1(1秒間努力呼気容量)は1秒間に吐き出せる空気の容量を示す値であり、FVC(努力肺活量)は思い切り吸った後に吐き出せる空気の容量のことです。この2つの値の比率(FEV1/FVC)は、思い切り吸い込んだ空気の内の何%を一秒間で吐き出せるかを示したもので、1秒率とも呼ばれています。この値が下がると肺の弾力性が失われていることを意味し、閉塞性換気障害が疑われるようになります。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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MFAP2 | MFAP2遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がGC型CC型の場合、FEV1とFVCの比率が低い傾向にあると報告されています。 |
TGFB2 | TGFB2遺伝子は遺伝子の発現を調節する転写因子を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、FEV1とFVCの比率が高い傾向にあると報告されています。 |
HDAC4 | HDAC4遺伝子はヒストン脱アセチル化酵素の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、FEV1とFVCの比率が高い傾向にあると報告されています。 |
RARB | RARB遺伝子はレチノイン酸受容体の一種を産生するタンパク質であり、レチノイン酸と結合することで、細胞の成長や分化に関わるシグナルを伝達する機能があります。この遺伝子がAC型CC型の場合、FEV1とFVCの比率が低い傾向にあると報告されています。 |
HHIP | HHIP遺伝子はヘッジホッグシグナルを阻害するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、FEV1とFVCの比率が低い傾向にあると報告されています。 |
SPATA9 | SPATA9遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AG型の場合、FEV1とFVCの比率が低い傾向にあると報告されています。 |
AGER | AGER遺伝子は老化に関わると言われている終末糖化産物を認識する受容体を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、FEV1とFVCの比率が高い傾向にあると報告されています。 |
DAAM2 | DAAM2遺伝子はWntシグナル伝達などを制御するタンパク質を産出する遺伝子です。この遺伝子がAC型CC型の場合、FEV1とFVCの比率が高い傾向にあると報告されています。 |
ARMC2 | ARMC2遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、FEV1とFVCの比率が低い傾向にあると報告されています。 |
CDC123 | CDC123遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、FEV1とFVCの比率が高い傾向にあると報告されています。 |
LRP1 | LRP1遺伝子は悪玉コレステロール受容体(LDLR)ファミリーに属する受容体の一種を産生する遺伝子であり、エンドサイトーシス(細胞内への取り込み現象)に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、FEV1とFVCの比率が低い傾向にあると報告されています。 |
CCDC38 | CCDC38遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTT型TC型の場合、FEV1とFVCの比率が高い傾向にあると報告されています。 |
THSD4 | THSD4遺伝子は結合組織(組織や器官の間を充填する組織)の弾性特性に寄与するタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、FEV1とFVCの比率が高い傾向にあると報告されています。 |
MMP15 | MMP15遺伝子は細胞外マトリックス分解酵素の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、FEV1とFVCの比率が低い傾向にあると報告されています。 |
CFDP1 | CFDP1遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がTA型AA型の場合、FEV1とFVCの比率が高い傾向にあると報告されています。 |
KCNE2 | KCNE2遺伝子は細胞内外のカリウムの輸送に関わる電位依存性カリウムチャネルの一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TA型の場合、FEV1とFVCの比率が低い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
抗酸化物の産生
項目概要
身体の中では過酸化水素という有害物質が産生され続けています。これを無毒化するために身体に備わっている機能の1つが抗酸化物質の産生です。抗酸化物質は体内の過酸化物質を無毒化するための物質です。
そのような抗酸化物質の1つであるキノールを作り出す遺伝子には個人差があり、抗酸化物質の産生能力に差があることが知られています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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NQO1 | NQO1遺伝子はユビキノンなどの還元酵素を産生する遺伝子であり、活性酸素の除去に機能していると考えられています。この遺伝子がAG型GG型の場合、抗酸化物の産生力が高い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
抗酸化酵素活性
項目概要
身体の中では過酸化水素という有害物質が産生され続けています。これを無毒化するために身体に備わっている機能の1つが過酸化水素分解酵素(抗酸化酵素)の働きです。そのような抗酸化酵素の1つがSOD2遺伝子で、この遺伝子の活性には個人差があることが知られています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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MnSOD | MnSOD(SOD2)遺伝子は生体系に有害なスーパーオキシドアニオンラジカルを破壊する酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、抗酸化酵素活性が低い傾向にあると報告されています。 |
GeneLife Genesis2.0 / その他
体臭の強さ
項目概要
体臭の強さは、周囲の人を不快にさせる原因になりかねず、最近では体臭によるハラスメントとしてスメルハラスメント(スメハラ)という言葉も生まれてしまいました。
エチケットとして気をつけたい体臭ですが、遺伝的な影響によっても、その強弱に違いがあることが知られています。
解析遺伝子情報
関連遺伝子 | 説明 |
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ABCC11 | ABCC11遺伝子はABCトランスポーターの一種を産生する遺伝子であり、様々な物質(胆汁酸や環状ヌクレオチドなど)の細胞内外への輸送に関与することが知られています。この遺伝子がTC型CC型の場合、体臭が強い傾向にあると報告されています。 |
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
東アジア最大集団
Dグループは中国大陸中部で約3万5,000年以上前に誕生した、中央・東アジアで最大のグループです。朝鮮半島、中国中央~東北、中国南部を移動して日本に入ってきたと考えられています。Dグループはアメリカ先住民のなかで初めて見つかり、その後アジアで多く発見されるようになりました。日本人の中でも最大の集団で、日本人口の約35%が属しています。アジア全体での人口は数億人を超え、朝鮮半島・中国北東地方でも最大集団のグループです。太古より厳しい競争を勝ち抜いてきたという意味では、アジア圏内において優秀な血統だといえるでしょう。Dグループの一部はベーリング海峡を渡りアメリカ大陸にも到達しています。その他に、日本では弥生時代の遺跡から出土した人骨からも、Dグループが見つかっています。このことから、いわゆる弥生人といった渡来人を祖先に持つ系統の人々であると考えられています。
稲作文化
Dグループは歴史研究によると、縄文人の集団ではほとんど見られず、弥生系渡来集団に多いのが特徴です。その為、弥生時代以降に日本に入ってきた人々だったと考えられています。この弥生系渡来人によってもたらされた稲作文化によって食物の安定供給により人口を拡大していったものと考えられています。
長寿との関連
Dグループは長寿に関連しているという研究結果が報告されています。100歳を超える長寿者のミトコンドリア遺伝子を調べたところ、Dグループが他のグループに比べ出現率が高いという結果がでました。この他にD型は耐寒性に優れた特徴も持っています。出現時期が俗に氷河期と呼ばれるおよそ6万年続いた最終氷期の最寒期ではないかと推定されており、長寿への特性と合わせて考えると祖先達は生存力と忍耐を兼ね備えた集団だったのかもしれません。アジアにおいて、現在まで受け継がれた人口が最も多いというのも頷けます。
Dグループの人々
Dグループの著名人には、徳川8代将軍「徳川吉宗」、脳科学者の「茂木健一郎」氏、タレントの「タモリ」氏、「堺正章」氏、白洲次郎の孫で文筆家「白洲信哉」氏をはじめ多数います。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ A
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
マンモスハンターと呼ばれた狩猟民
Aグループは、約3万~2万年前にバイカル湖周辺で誕生したグループで、日本人の約7%が属しています。 朝鮮半島、中国中央~東北、中国南部を移動し日本に入ってきたと考えられます。
主に北方に多く分布しており、北側で多数派を占めるグループです。最終氷期の最寒期以降に、北方へ進出した集団が拡大し、Aグループが確立したと言われています。
北東シベリアと北中米の先住民の過半数がこのグループに属しています。最初にAグループが発見されたのも北米先住民からでした。
マンモスハンター
旧石器時代にのシベリアでは、優れた狩猟技術を持つ人々により、マンモス猟が行われていたことが知られています。Aグループはこの狩猟民の末裔だと考えられています。
日本に入ってきたグループは、マンモスを追いながら朝鮮半島を一直線に南下し、縄文時代に到達したと言われています。日本でも比較的古い部類のハプログループです。
歴史研究の過程で、大昔の遺骨からもグループAが発見されています。有名な話では、ナスカの少年ミイラや江戸時代の日本画家の名門狩野家の九代目養信が 知られています。
ナスカでは1920年代~30年代にかけて、数百体のミイラが発見されました。その中の保存状態の良い一体の少年のミイラを調べたところ、Aグループのミトコンドリア遺伝子を持っていました。 このミイラは、約1 300年前のナスカに生きたと考えられ、グループAの分布が明らかになった例の1つです。
狩野養信のハプログループは、日蓮宗池上本門寺の墓地改葬の際に、出土した遺骨を調べた結果明らかになりました。 この狩野養信は、日本のハプログループの研究において名前の解っている数少ない人物の一人です。
彼の作品は現在でも保管展示されている博物館や美術館があるので、一度見てみるのも良いかもしれません。
グループAの祖先達
Aグループの著名人で、作家・石川淳の孫で写真家の「石川直樹」氏、女優・歌手の「新垣結衣」さんがいます。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ B
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
太平洋を渡った日本最初の移住民
Bグループは東南アジアで約4万年前に誕生したグループです。日本人の約15%がこのタイプに属しています。台湾、フィリピン、ハワイ、南太平洋の島々、南米の山岳地帯(アンデス)を移動して、日本に入ってきたと考えられています。
アメリカ先住民は初めて発見されたBグループの集団です。アジアではDグループに次いで2番目に大きい集団です。
Bグループの祖先たちは日本に最初に到達した移住民であると考えられています。彼らは陸路や時に海を渡り、アメリカ大陸・日本をはじめオセアニアの島々まで環太平洋 に広く分布しています。ハワイの先住民であるポリネシア人は9割がこのグループに属しているほどです。
初期の単一グループの拡散の中では最も広範囲に渡って移動しており、太平洋を取り囲むほどに分布しました。すなわち、このグループの特徴は何といっても「冒険者」の精神を強く持っていたことがあげられます。
9塩基の欠損
Bグループは他のグループの様にある一定の箇所のDNAが変異しているのではなく、ミトコンドリアDNAの特定部位のDNA塩基配列が9塩基分欠損している特徴を持っています。
現在東アジアなどで見られる9塩基対欠損は、ほぼ全てがBグループの変異であることが確認されています。
海を制覇した冒険者
Bグループは航海技術に長けていた特徴があると考えられています。
多くの研究結果によると、現在の南太平洋の先住民にはBグループが顕著に多く、このことから、東南アジアの海岸地帯へ到達した後に南太平洋の島々に進出したと思われます。 この島々は数百キロ離れており、到達するには優れた航海技術で海を渡る必要がありました。当時の人々はカヌーを使い少数集団で海を渡っていったと考えられています。
この遥かな航海は、ポリネシアに分布した後に終息を見せますが、当時は命がけの航海にも関わらず果敢に海を渡ろうと考えた祖先達の冒険心には深く感銘を受けるばかりです。
南米まで航海を達成
Bグループの海を渡った人々の中には南米の西海岸まで到達した人もいたと考えられています。 当時、その地に住んでいたアンデスの人々は陸路で到達した同じBグループの人々であった可能性が高いと言われています。
なんと、彼らは数万年の時を越えて出会った同じ祖先を持つもの同士だったのであり、長い年月を経て再会を果たしたのです。
Bグループの人々
南太平洋の島国、ウォリス諸島(ウォリス・フツナ諸島)・トンガ、フィジー・ソロモン諸島・ニューアイルランド島(パプアニューギニア)は実に半数以上、バヌアツ・サンタクルーズ諸島(ソロモン諸島)・ブーゲンビル島(パプアニューギニア)も割合が高いです。
著名人では解剖学者の「養老孟司」氏、モーニング娘。の「道重さゆみ」さんのミトコンドリアDNAがハプログループBです。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ D
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
東アジア最大集団
Dグループは中国大陸中部で約3万5000年以上前に誕生した、中央・東アジアで最大のグループです。朝鮮半島、中国中央~東北、中国南部を移動して日本に入ってきたと考えられています。
Dグループはアメリカ先住民のなかで初めて見つかり、その後アジアで多く発見されるようになりました。日本人の中でも最大の集団で、日本人口の約35%が属しています。アジア全体での人口は数億人を超え、朝鮮半島・中国北東地方でも最大集団のグループです。 太古より厳しい競争を勝ち抜いてきたという意味では、アジア圏内において優秀な血統だといえるでしょう。
Dグループの一部はベーリング海峡を渡りアメリカ大陸にも到達しています。その他に、日本では弥生時代の遺跡から出土した人骨からも、Dグループが見つかっています。このことから、いわゆる弥生人といった渡来人を祖先に持つ系統の人々であると考えられています。
稲作文化
Dグループは歴史研究によると、縄文人の集団ではほとんど見られず、弥生系渡来集団に多いのが特徴です。その為、弥生時代以降に日本に入ってきた人々だったと考えられています。
この弥生系渡来人によってもたらされた稲作文化によって食物の安定供給により人口を拡大していったものと考えられています。
長寿との関連
Dグループは長寿に関連しているという研究結果が報告されています。
100歳を超える長寿者のミトコンドリア遺伝子を調べたところ、Dグループが他のグループに比べ出現率が高いという結果がでました。この他にD型は耐寒性に優れた特徴も持っています。出現時期が俗に氷河期と呼ばれるおよそ6万年続いた最終氷期の最寒期ではないかと推定されており、長寿への特性と合わせて考えると祖先達は生存力と忍耐を兼ね備えた集団だったのかもしれません。
アジアにおいて、現在まで受け継がれた人口が最も多いというのも頷けます。
Dグループの人々
Dグループの著名人には、徳川8代将軍「徳川吉宗」、脳科学者の「茂木健一郎」氏、タレントの「タモリ」氏、「堺正章」氏、白洲次郎の孫で文筆家「白洲信哉」氏をはじめ多数います。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ F
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
東南アジアの冒険者
Fグループは東南アジアにおいて約4万年前に誕生したグループで、日本人の約5%が属しています。ベトナム、中国南部、台湾を移動し日本に入ってきたと考えられます。
このグループは東南アジア地域と、大陸中央部を中心とした分布に留まり、あまり広域には拡散していません。北上しようとした形跡もあまり見られないので、亜熱帯気候の南部に長い間暮らしていたと考えられています。 ベトナム・中国の南部・台湾の先住民の約20%が、このグループに属していることからも有力な説と言えるでしょう。
移動距離が少ないことから、一見すると保守的な性質を持つグループにも思えますが、FグループはBグループという海を渡り世界の広域に分布した集団と、同系統から分岐したグループです。
Bグループは非常に活動的なグループでした。北上に積極的では無かったものの、東南アジア全域から日本にまで拡がったことを考えると、同じく冒険心を備えた集団であったのではないでしょうか。
寒がりの人々だった?
Fグループは熱を作る能力が低かった言われており、一説ではこれが北上に消極的だった理由とも考えられています。
ミトコンドリアは、ATP(アデノシン三リン酸)という体内エネルギーの、基になる物質を作る機能と、熱を産生する機能を持っていますが ハプログループによって、この機能に違いがあるのではと言われています。
人が食物を摂取することで得られるエネルギーのうちATPに変換されるのは4割程度しかなく 残りの6割は熱に変換されますが、この熱変換比率がFグループは低い部類に入ります。 つまり「寒がり」だったので、北上せず暖かい南の地域に留まる事を選択したのではと言う説です。
今後、こういった研究が進めば各地域へのハプログループの分布の経緯もより詳細に解る様になるのかもしれません。
瞬発・パワー系競技に向いている
Fグループは瞬発系・パワー系競技の一流アスリートに多いという研究結果もあります。
過去の調査でオリンピックに出場経験のある、日本人141名を対象にハプログループを調べたところ、Fグループが多いという結果が出ました。要因としてはFグループはATP生成の速度、筋収縮の速度に優れているのではと考えられています。
Fグループの著名人
Fグループの著名人には、元大相撲力士の「舞の海」氏がいます。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ G
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
氷河期を超えた北方民
Gグループは、約3万年前にシベリアで誕生したグループで、日本人の約7~10%が属しています。旧満州、朝鮮半島、中国や中央アジアを移動して日本に入ってきたと考えられています。最終氷期の最寒期以降に誕生したとされ、人類が北方へ再進出したことに由来して発現したグループと考えられています。北方で誕生したGグループは 南方への進出が見られないことや、分布が極東地域に多く見られることなどから、長い間を厳寒地で生活していた可能性が高いと考えられています。
北方の先住民
日本列島における研究では、本州・沖縄に比べて縄文時代の北海道の人々や、現アイヌ集団の人々が、Gグループに比較的多く存在する事が解っています。北海道におけるハプログループの分布が、更に北方の人々の影響を受けている事例として興味深いです。
Gグループの分布は、その他にカムチャッカ半島や北シベリアの先住民に多く見られるのが特徴です。
長距離競技に向いている
Gグループは長距離系のアスリートに多いという研究結果があります。 過去の調査でオリンピックに出場経験のある、日本人141名を対象にハプログループを調べたところ、Gグループが多いという結果が出ました。
ミトコンドリアは、ATP(アデノシン三リン酸)という体内エネルギーの基になる物質を、作る機能と熱を産生する機能を持っています。 ハプログループによってこの機能に違いがあるのではと言われています。
人が食物を摂取することで得られるエネルギーのうちATPに変換されるのは4割程度しかなく 残りの6割は熱に変換されますが、このATP変換比率がGグループは高い部類に入るのです。
この熱ATP作成の能力が高いことが有酸素運動における能力の高さに影響しているのではという説があります。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ H
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
ヨーロッパの祖
Hグループは、約3万年~2万年前に南アジアで誕生したグループで、日本人の約1%が属しています。
このグループは主にヨーロッパ系の人々に多く見られるグループとして知られており、約40%~50%の人々が属しています。
Hグループの祖先達は、最終氷期極大期に均等~ヨーロッパ地域に到達したと考えられており以降ヨーロッパを中心に分布していきました。
研究による移動経路を紐解くと、日本に到達した形跡は無いので、文明がかなり発展した頃に流入したと考えられます。
江戸時代までは交易関係にあったヨーロッパ人はほぼ男性であり、ハプログループは女性によって受け継がれるため、国際交流が盛んになった明治時代以降に日本に根付いたと考える説が有力です。
明治時代の幕開けから現代に至るまで、まだ150年弱しか時間が経っておらず、通常数万年・数千年単位で拡大していくハプログループの歴史を考えると日本においてはごく最近発生した非常に新しい集団だといえます。
日本人でこのグループに該当する場合、前述の歴史から近い先祖にヨーロッパ系の方がいる可能性が高いかもしれません。
また、Hグループの著名人にはマリー・アントワネット、ヴィクトリア女王、ナポレオンなど王室出身者、皇帝一族が多く見られることも知られています。
Hグループの人々
Hグループの著名人には、新約聖書「ルカによる福音書」の著者とされる「聖ルカ」、フランス国王・ルイ16世王妃「マリー・アントワネット」、イギリス王室の「ヴィクトリア女王」、イギリス王室の「エディンバラ公フィリップ殿下」、フランス皇帝「ナポレオン・ボナパルト」、ロシア皇帝ニコライ2世の皇后「アレクサンドラ・フョードロヴナ」、カナダの肖像画家「クリスチャン・カーデル・コルベット」氏、アメリカ合衆国の女優「スーザン・サラドン」さん、コロンビア大学心臓外科教授「マホメット・オズ博士」、アメリカ合衆国歌手・作曲家・作家・映画監督の「ジミー・バフェット」氏、アメリカ合衆国の投資家・経営者「ウォーレン・エドワード・バフェット」氏がいます。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ L
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
人類の母
Lグループは、約20万年前にアフリカで誕生した最初の人類が属するグループであり、日本人でこのグループに属するのは約0.1%未満と、日本人の中では非常に珍しいグループと言えます。
世界における分布としてはイエメン 約46%、イエメン(ユダヤ人) 約17%、シリア 約9%、サウジアラビア 約7%、トルコ 約2%という研究結果があります。
人類の母と考えられる「ミトコンドリア・イブ」はこのグループに属しており、彼女の子孫たちは、長い年月の中でミトコンドリアDNAの突然変異を繰り返しながら、様々な人種に枝分かれしていきました。
人類誕生から数万年という長い歳月、人類の祖先はアフリカで生活していました。ところが、突然転機が訪れ、このアフリカを旅立ったグループが生まれました。
Lグループの亜型でL3グループと呼ばれる人々です。彼らは何故アフリカを旅立ったのでしょうか?その理由は気候の変化にあると考えられています。
当時アフリカは多くの動物が住む絶好の狩猟場でしたが、約5万年前、北ヨーロッパの氷床が溶け始め、アフリカの気候が変わりました。それまで砂漠だったサハラが自然豊かなサバンナに変わり、動物たちはサバンナに移動し始めたのです。
狩りの対象の動物たちが移住を始めたことで、祖先達は獲物を追いかけアフリカを旅立ったのです。
これをきっかけに、世界中に様々なハプログループが生まれることになりました。
民族
Lグループに属する民族にはkhoi族(コイ族)とSan族(サン族)がいます。主に南西アフリカで、遊牧を中心とした移動生活を営んでいます。
言語はコイサン語を使用し、コイサン語族系と呼ばれます。
特徴としては低身長・黄褐色の肌・シワがちの皮膚・毬状毛・脂臀(しでん)などがあり、最初にアフリカを旅立った人類の特徴を受け継いでいると考えられています。
Lグループの人々
Lグループの著名人には、南アフリカの元大統領のネルソン・マンデラ氏、南アフリカケープタウンの元大司教のデズモンド・ムピロ・ツツ、イギリス系カナダ人のジャーナリストでベストセラー作家、マルコム・グラッドウェル氏がいます。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ M
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
アフリカより海を渡りしアジアの祖
Mグループは、約6万年~5万年前に誕生したグループです。日本人の約2%が属しており、日本人の中では非常に珍しいグループと言えます。
インド、南アジアを中心に分布していたと考えられ、インドでは約60%がこのグループに属していると言われています。 約20万年前に最初の人類が誕生した後、長い間人類の祖先はアフリカで生活していました。当時アフリカは多くの動物が住む絶好の狩猟場でしたが、 約5万年前、北ヨーロッパの氷床が溶け始め、アフリカの気候が変わりました。それまで砂漠だったサハラが自然豊かなサバンナに変わり、 動物たちはサバンナに移動し始めたのです。狩りの対象の動物たちが移住を始めたことで、祖先達は獲物を追いかけアフリカを旅立ったのです。 この最初にアフリカから移住を始めたグループから派生したのが、MグループとNグループと呼ばれる集団であり、この2つのグループから 世界中の多くのハプログループが派生していきました。
Mグループは、最初にアフリカ大陸の外へ移住した集団の1つと考えられます。彼らは紅海とアデン湾の狭い海域のある「アフリカの角(ソマリア付近)」 と呼ばれる場所からアフリカ大陸を去ったと考えられています。この海域を渡ったのは、人類最初ともいえる航海術を有した集団で、 この渡航をきっかけに中東からユーラシア南部にまでわたる、非常に長い沿岸部の移動が開始されました。最終的にMグループから派生した集団の中には、 オーストラリアやポリネシア諸島にまで達した者もいました。
またMグループには多くのサブグループと呼ばれる亜型が存在します。その多くはアジアに多いハプログループの元になった集団と言われ、 またいくつかのサブグループはアジアにしか存在していません。これはMグループが何万年もかけて複数の集団に派生し分布を増やしながら アジア全域に広がったことを示唆しています。その為、Mグループこそ現代のアジア人の祖に当たる集団であると考えられています。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ M7
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
幻の陸地スンダランドの末裔…?
M7グループは約5万年~4万年前に東中国で誕生したグループで、日本人の約15%が属しています。台湾、沖縄、北海道、インドネシア、フィリピンを移動して日本に入ってきたと考えられます。
かつて、氷河期の時代に海の水が氷ったことで、水位が下がり出現した陸地を渡ってきた人々がいました。この人々がM7グループであると言われています。その出自は現在では海に沈んだ、幻の陸地「スンダランド」にある可能性も示唆されています。
琉球列島を経由してきた説が最も有力で、その証拠にM7グループは厳密には3つのサブグループと呼ばれる 亜型(※グループ内で一定の小さな違いが見られる場合、更に細分化し分類したもの)からなる集団ですが、そのうちの1つは、日本全体における分布が約7%なのに対して、沖縄では約23%程度存在しています。日本以外には朝鮮半島と一部の地域でしか確認されておらず、沖縄の他にはアイヌの人々にも多く見られることから、この亜型はほぼ日本の固有と言える集団です。
縄文人との関係性
M7グループは縄文時代の遺骨からも発見されており、原日本人にあたる縄文人達の子孫にあたる系統であると考えられています。
現在の日本人は、弥生時代に九州に渡来した人々と、在来の人々が混血して形成されていったと言われる説があります。その影響を受けなかったと考えられる 沖縄やアイヌの人々が、このグループに多く属することから、日本が形を成したばかりの頃の最初の日本人と呼ばれる人々なのかもしれません。
M7グループの有名人
M7グループの著名人には、徳川幕府第十二代将軍「徳川家慶」、タレントの「太田光」氏、「有田鉄平」氏がいます。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ M8
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
北方漢民族の系譜
M8グループは約4万年~3万年前に中国東北部で誕生したグループで、日本人の約3%が属しています。シベリア、ベーリング海峡、アラスカ、南アメリカ、フィンランドを移動して日本に入ってきたと考えられます。
3つのサブグループと呼ばれる亜型も存在しています。M8aと呼ばれるグループは、漢民族と呼ばれる中国大陸の各地域の集団、特に北方の集団に一定割合に見られることが特徴です。
新石器時代以降に、黄河の流域から南下した集団を構成していたと考えられ、数万年前の中国の集団の指標に出来るのではと言われています。
遊牧の民
アジアにおいての出現率は約0.5%とほぼ見られないものの、サブグループCというものもあります(ちなみに最後はサブグループZである)。
このグループはBに続いて最初にアメリカ先住民の中で発見されたのでCという分類を与えられました。 中央アジアの草原地域に分布の痕跡が見られ、草原の遊牧騎馬民族の人口移動に影響を受けていると考えられています。
通常、ハプログループの分布は、初期段階で如何に拡散したかに左右され、割合が変化するケースがほとんどです。
このグループは、出現から時代を経て、人口を拡大していったとされています。前述の通り、中央アジアの遊牧騎馬民族が、勢力を拡大した頃に拡散したのだと考えられています。 日本はこの民族の影響を受けなかったので、現代日本においても発現率が低いとも言われています。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ M9
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
険しき道を超えた山の民
M9グループは、約4万年~3万年前にヒマラヤ・チベットで誕生したグループであり、日本人の3%が属しています。インドネシア、中央・東アジア、沖縄、北海道を移動して日本に入ってきたと考えられます。
日本では珍しい部類に入るグループですが、チベットに多く見られるグループです。チベットの高原付近に分布していましたが、南下しインドシナ半島への移動を開始しました。その後中央アジアや東アジアに拡がりを見せ、朝鮮半島を経由し日本に渡ってきたグループと考えられています。
彼らが生活していたであろうチベット高原の南には、有名なヒマラヤ山脈が走り、東西南北に山脈が存在する地形です。M9グループが各地に拡がっていく過程で、この山脈越えは避けて通れない道程でだったと考えられます。祖先達は険しい山道を越えた人々であったのでしょう。
山の民として
チベットでM9グループの割合が多く見られるのはこの地形の影響もあるかもしれません。現在のチベットには、カイラス山を聖地と崇めて、巡礼する文化が残っています。
数万年前の人々も、同じく雄大な山々を神聖なものと捉えていたとすれば、逆説的にはそれだけ拡散しにくい地形に囲まれていたということになります。 その地形故に、積極的にその地を離れることはしなかったのかもしれません。
日本へ到達した集団が少ない理由も納得できます。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ N
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
アフリカより海を渡りし全世界の祖
Nグループは、約7万年前に誕生したグループです。日本人の約0.1%が属しており、日本人の中では非常に珍しいグループと言えます。
主にヨーロッパ系統のハプログループの祖と考えられ、ヨーロッパに見られるハプログループのほとんどは、このNグループから派生しています。 約20万年前に最初の人類が誕生した後、長い間人類の祖先はアフリカで生活していました。当時アフリカは多くの動物が住む絶好の狩猟場でしたが、 約5万年前、北ヨーロッパの氷床が溶け始め、アフリカの気候が変わりました。それまで砂漠だったサハラが自然豊かなサバンナに変わり、 動物たちはサバンナに移動し始めたのです。狩りの対象の動物たちが移住を始めたことで、祖先達は獲物を追いかけアフリカを旅立ったのです。 この最初にアフリカから移住を始めたグループから派生したのが、MグループとNグループと呼ばれる集団であり、この2つのグループから 世界中の多くのハプログループが派生していきました。
Mグループがアジア圏に分布が集中していたのに対して、Nグループはアジア、ヨーロッパ、インド、アメリカ大陸など至る所で派生系統の ハプログループが発見されていることから、全世界に子孫を残した祖たる集団であったといえます。特に顕著なのはヨーロッパで、 現在のヨーロッパ人が持つハプログループは全てNグループから派生した型です。まず、NグループからRグループが派生しました。 更にその後、ヨーロッパ人の多くが属するJ H V T Kの5つと人口の僅かながらに存在するI Wの7つのグループに派生したと考えられています。 この7系統の祖先の女性達はオックスフォード大学の遺伝学者ブライアン・サイクス氏により「イブの七人の娘たち」と名付けられたことは有名です。
日本人にはNグループが極めて少ない事から、このNグループに属する日本人の方は、先祖にヨーロッパ系の方がいる可能性が高いと言えます。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ N9
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
アイヌの祖、中国起源渡来人
N9グループは約4万年~3万年前に、中国広東省付近で誕生したグループで、日本人の約7%が属しています。インドネシア、フィリピン、中国中央、朝鮮半島を移動して日本に入ってきたと考えられます。
N9グループは、3つのサブグループと呼ばれる亜型が存在しています。中国の南部や台湾の先住民に見られるグループN9aと、日本以外ではほぼ見られないN9b、そして北東シベリアに分布割合の高いYです。N9bとYは日本においては、北方に行くほど分布割合が高くなる可能性が示唆されています。
別のハプログループの、M7グループの亜型の1つもほぼ日本固有としての見方が強いですが、こちらは沖縄の人々に多く見られる特徴があります。N9bは北方ルートで日本に入ってきた日本固有集団と考えられています。
オホーツク文化を受け継ぐ人々
Yについても興味深い研究結果があります。Yは日本では1%未満の人々が属するグループですが、アイヌの人々に限定すると約20%程度が属するグループとなります。
かつてオホーツク海南岸一帯(サハリン南部から北海道北部、東部辺り)に、オホーツク文化と呼ばれる文化が栄えていました。時期については色々な説がありますが、5~13世紀にかけて存在したと考えられています。彼らは、当時の北海道の先住民に影響を与えたと言われています。
オホーツク文化が栄えた地に、住んでいたと考えられる人々のDNAを調べたところ、N9系のYグループが高確率で見つかりました。彼らこそが、N9bと同じく北方から日本に移動してきた祖先達だと考えられています。
N9グループの著名人
N9グループの著名人には、分子人類学者の「篠田謙一」氏、タレントの「中田敦」氏、「宮崎宣子」さんがいます。
GeneLife Genesis2.0 / 祖先
ミトコンドリアハプログループ R
項目概要
ミトコンドリアDNAは母親から子供へと受け継がれています。そのため、ミトコンドリアDNAを解析することで母方の祖先を遡ることができます。
白人の祖
Rグループは、約7万年前にインド周辺に誕生したグループで、日本人の約2%が属しています。
ヨーロッパ系の人々に多く見られるグループの祖として考えられており、様々なグループに枝分かれしていきました。
ヨーロッパ方面に向かった人々は主にグループHに、オセアニア方面に向かった人々は主にグループPという集団になっていきました。
また、東アジアや南アジアにも派生していき、日本人にも多く見られるグループBやグループFが該当すると考えられています。
Rグループに関係のある有名人では、英国王室のウィリアム王子がいます。 彼の母親であるダイアナ元妃の曽祖母の父親がスコットランド人の商人で、インドのスーラトという都市で働いていたとされている。 その後、インド人女性との間に子をもうけたのだが、その子孫の1人が、ダイアナ元妃の母親フランセス・ロシェだったのです。
日本人には少ないグループではありますが、ヨーロッパに縁を持つグループです。